シスコシステムズ製品に重大な脆弱性、RV340などのファームウェアに影響し情報セキュリティリスクが上昇
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記事の要約
- 複数のシスコシステムズ製品に脆弱性が存在
- CVSS v3による深刻度基本値は7.2(重要)
- RV340、RV340W、RV345などのファームウェアが影響
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シスコシステムズ製品の脆弱性発見により情報セキュリティリスクが上昇
シスコシステムズは、RV340、RV340W、RV345などの複数の製品ファームウェアに不特定の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVSS v3による深刻度基本値が7.2(重要)と評価されており、攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは高いが、利用者の関与は不要とされており、影響の想定範囲に変更はないものの、機密性、完全性、可用性への影響はいずれも高いと評価されている。[1]
影響を受けるシステムには、RV340、RV340W、RV345、RV345Pの各ファームウェアバージョンが含まれており、最新のバージョン1.0.03.29まで広範囲に及んでいる。この脆弱性により、攻撃者は情報を取得したり、改ざんしたり、さらにはサービス運用妨害(DoS)状態を引き起こす可能性がある。シスコシステムズはこの脆弱性に対する正式な対策を公開しており、ユーザーに対してベンダ情報を参照し、適切な対策を実施するよう呼びかけている。
この脆弱性は2024年10月2日に公表され、10月11日に登録・更新された。CVE識別子はCVE-2024-20470が割り当てられており、CWEによる脆弱性タイプは「式とコマンド区切り文字の不適切な無害化(CWE-146)」および「その他(CWE-Other)」に分類されている。シスコシステムズの製品は多くの企業や組織で広く使用されているため、この脆弱性の影響は甚大になる可能性がある。
シスコシステムズ製品の脆弱性まとめ
RV340 | RV340W | RV345 | RV345P | |
---|---|---|---|---|
影響を受けるバージョン | 1.0.00.29 - 1.0.03.29 | 1.0.00.29 - 1.0.03.29 | 1.0.00.29 - 1.0.03.29 | 1.0.00.29 - 1.0.03.29 |
CVSS v3基本値 | 7.2 (重要) | 7.2 (重要) | 7.2 (重要) | 7.2 (重要) |
攻撃元区分 | ネットワーク | ネットワーク | ネットワーク | ネットワーク |
攻撃条件の複雑さ | 低 | 低 | 低 | 低 |
必要な特権レベル | 高 | 高 | 高 | 高 |
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CVSSについて
CVSSとは、Common Vulnerability Scoring Systemの略称で、情報システムの脆弱性の深刻度を評価するための業界標準指標である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 0.0から10.0までの数値で脆弱性の深刻度を表現
- 攻撃の難易度や影響範囲など、複数の要素を考慮して評価
- ベンダーや組織間で一貫した脆弱性評価を可能にする
CVSSは基本評価基準、現状評価基準、環境評価基準の3つの指標グループで構成されている。基本評価基準は脆弱性の本質的な特性を評価し、現状評価基準は時間の経過に伴う変化を、環境評価基準は特定の環境における影響を評価する。シスコシステムズ製品の脆弱性では、CVSS v3による基本値が7.2と評価されており、これは「重要」レベルの脆弱性であることを示している。
シスコシステムズ製品の脆弱性に関する考察
シスコシステムズ製品の脆弱性発見は、企業や組織のネットワークセキュリティに重大な影響を与える可能性がある。特にRV340やRV345などのルーターファームウェアに影響があることから、企業のネットワークインフラに直接的なリスクをもたらすだろう。この脆弱性を悪用されると、情報漏洩や改ざん、さらにはサービス妨害攻撃を受ける可能性があり、企業の業務継続性や信頼性に深刻な打撃を与える恐れがある。
今後、この脆弱性を悪用したサイバー攻撃の増加が予想される。特に、攻撃条件の複雑さが低いとされていることから、比較的容易に攻撃が実行される可能性が高い。対策としては、シスコシステムズが提供する公式のパッチやアップデートを迅速に適用することが不可欠だ。また、影響を受けるデバイスのネットワーク分離や、アクセス制御の強化など、多層的な防御策を講じることも重要になるだろう。
長期的には、ファームウェアの定期的な監査やセキュリティテストの実施が必要になると考えられる。また、今回のような広範囲に影響する脆弱性の発見を受けて、企業はネットワーク機器の選定や管理方針を見直す必要があるかもしれない。今後、シスコシステムズには、より強固なセキュリティ設計と迅速な脆弱性対応が求められるだろう。同時に、ユーザー側も定期的なセキュリティアップデートの重要性を再認識し、より積極的なセキュリティ管理体制を構築することが期待される。
参考サイト
- ^ . 「JVNDB-2024-010129 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-010129.html, (参照 24-10-13).
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