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ゼクセロン製ZWX-2000CSW2-HNに複数の脆弱性、CVE-2024-39838とCVE-2024-41720が報告され設定変更のリスクあり

text: XEXEQ編集部


記事の要約

ゼクセロン製ZWX-2000CSW2-HNの脆弱性が報告される

株式会社ゼクセロンが提供する無線LAN機能搭載高速同軸モデムZWX-2000CSW2-HNに、複数の脆弱性が存在することが明らかになった。情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき、東京工業大学の佐藤広生氏によってIPAに報告され、JPCERT/CCが開発者との調整を行った。この脆弱性には、ハードコードされた認証情報の使用(CVE-2024-39838)と重要なリソースに対する不適切なアクセス権の割り当て(CVE-2024-41720)が含まれている。[1]

CVE-2024-41720の深刻度は、CVSS v3による基本値が8.0(重要)と評価されている。攻撃元区分は隣接で、攻撃条件の複雑さは低く、利用者の関与は不要とされている。一方、CVE-2024-39838の深刻度は、CVSS v3による基本値が4.5(警告)と評価された。攻撃に必要な特権レベルが高いものの、攻撃条件の複雑さは低く、利用者の関与は不要である点が特徴だ。

影響を受けるのは、ZWX-2000CSW2-HNのファームウェアVer.0.3.15より前のバージョンである。これらの脆弱性により、攻撃者が当該機器の設定を変更する可能性がある。対策として、開発者が提供する情報をもとにファームウェアを最新版にアップデートすることが推奨されている。ユーザーは早急に対応を行い、セキュリティリスクを軽減することが求められる。

ZWX-2000CSW2-HNの脆弱性詳細

CVE-2024-41720 CVE-2024-39838
脆弱性の種類 重要なリソースに対する不適切なアクセス権の割り当て ハードコードされた認証情報の使用
CVSS v3基本値 8.0 (重要) 4.5 (警告)
攻撃元区分 隣接 隣接
攻撃条件の複雑さ
攻撃に必要な特権レベル

CVSSについて

CVSSとは、Common Vulnerability Scoring Systemの略称で、情報システムの脆弱性の深刻度を評価するための共通基準を指している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 0.0から10.0までの数値で脆弱性の深刻度を表現
  • 攻撃の難易度や影響範囲など多角的な要素を考慮
  • ベンダーや組織間で共通の評価基準として利用可能

CVSSは、脆弱性の基本的な特性を評価する基本評価基準、運用環境における脆弱性の深刻度を評価する現状評価基準、時間の経過に伴う変化を評価する時間評価基準の3つの基準で構成されている。各基準には複数の評価項目があり、これらを組み合わせることで総合的な脆弱性の深刻度を算出することが可能だ。CVSSによる評価は、セキュリティ対策の優先順位付けや適切なリソース配分を行う上で重要な指標となっている。

ZWX-2000CSW2-HNの脆弱性に関する考察

ZWX-2000CSW2-HNの脆弱性が公表されたことで、同様の無線LAN機能搭載モデムにも潜在的な脆弱性が存在する可能性が懸念される。特に、ハードコードされた認証情報の使用は、製品設計段階からのセキュリティ対策の重要性を再認識させる事例となった。今後、IoT機器のセキュリティ設計に対する scrutinyが強化され、より厳格な開発プロセスが求められるようになるだろう。

今後、ZWX-2000CSW2-HNには、ファームウェアの自動更新機能やセキュリティ設定の一元管理機能などが追加されることが期待される。これらの機能により、ユーザーの負担を軽減しつつ、迅速かつ確実なセキュリティ対策の実施が可能になる。また、脆弱性情報の早期検知と共有を促進するシステムの構築も重要だ。製造業者、セキュリティ研究者、ユーザーが連携して、脆弱性の発見から対策までのプロセスを迅速化することが求められる。

ZWX-2000CSW2-HNの事例は、IoT機器のセキュリティ強化の重要性を再認識させるきっかけとなった。今後、製造業者には、設計段階からのセキュリティ対策の徹底、迅速なパッチ提供体制の構築、そしてユーザーへの適切な情報提供が求められる。一方、ユーザーも定期的なファームウェア更新やセキュリティ設定の見直しなど、積極的なセキュリティ対策への参加が必要になるだろう。IoT機器のセキュリティは、製造業者とユーザーの協力なくしては成立しない。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-000084 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-000084.html, (参照 24-08-07).

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