【CVE-2024-6119】OpenSSLにDoS脆弱性、複数バージョンに影響し修正版がリリースされる
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記事の要約
- OpenSSLの複数バージョンにDoS脆弱性
- X.509名前チェックでメモリエラー発生
- 修正版3.3.2、3.2.3、3.1.7、3.0.15公開
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OpenSSLのDoS脆弱性CVE-2024-6119が発見される
OpenSSL Projectは2024年9月3日、OpenSSL Security Advisory [3rd September 2024]を公開し、X.509名前チェックにおけるサービス運用妨害(DoS)の脆弱性(CVE-2024-6119)を報告した。この脆弱性はOpenSSL 3.3、3.2、3.1、3.0の各バージョンに影響を与えるが、FIPSモジュールやOpenSSL 1.1.1および1.0.2には影響しない。[1]
脆弱性の深刻度は中程度(Moderate)と評価されており、X.509サーバ証明書の検証時にSubject Alternative Nameフィールド内のotherNameの検証において誤ったメモリアドレスを参照し、アクセスエラーが発生する可能性がある。この問題はCWE-843に分類され、アプリケーションプログラムが予期せず終了し、DoS状態に陥る危険性がある。
OpenSSL Projectは本脆弱性に対処するため、修正版としてOpenSSL 3.3.2、3.2.3、3.1.7、3.0.15をリリースした。ユーザーは自身が使用しているバージョンに応じて、適切な修正版にアップデートすることが推奨される。なお、本脆弱性は証明書チェーンの検証には影響せず、TLSサーバがクライアント証明書を要求するケースが少ないため、影響は限定的であるとされている。
OpenSSLのDoS脆弱性CVE-2024-6119の影響まとめ
影響を受けるバージョン | 影響を受けないバージョン | 修正版 | |
---|---|---|---|
OpenSSL 3.3系 | 影響あり | FIPSモジュール | 3.3.2 |
OpenSSL 3.2系 | 影響あり | FIPSモジュール | 3.2.3 |
OpenSSL 3.1系 | 影響あり | FIPSモジュール | 3.1.7 |
OpenSSL 3.0系 | 影響あり | FIPSモジュール | 3.0.15 |
OpenSSL 1.1.1 | 影響なし | 全て | - |
OpenSSL 1.0.2 | 影響なし | 全て | - |
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サービス運用妨害(DoS)について
サービス運用妨害(DoS)とは、システムやネットワークのリソースを枯渇させ、本来のサービスを利用不能にする攻撃や状況のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- システムやネットワークの正常な動作を妨げる
- 大量のリクエストや不正なデータを送信して過負荷を引き起こす
- セキュリティの脆弱性を悪用してシステムをクラッシュさせる
OpenSSLの脆弱性CVE-2024-6119の場合、X.509サーバ証明書の検証プロセスにおいて誤ったメモリアドレスを参照することでアクセスエラーが発生し、アプリケーションが予期せず終了する可能性がある。この状況はDoS攻撃の一形態とみなされ、サービスの可用性を著しく低下させる恐れがあるため、迅速な対応が求められる。
OpenSSLのDoS脆弱性CVE-2024-6119に関する考察
OpenSSLの今回の脆弱性対応は、セキュリティ上の問題に迅速に対処した点で評価できる。特に、影響を受けるバージョンと受けないバージョンを明確に区別し、各バージョンに対応した修正版をリリースしたことは、ユーザーにとって適切な対応を取りやすくする配慮といえるだろう。また、脆弱性の影響範囲が限定的であることを明示したことで、過度の懸念を抑制する効果も期待できる。
しかし、今後の課題として、このような脆弱性が発見される前に予防的に対処する方法の検討が必要だ。例えば、コード解析ツールの活用やセキュリティテストの強化など、開発プロセスにおけるセキュリティ対策の更なる充実が求められるだろう。また、ユーザー側でも定期的なアップデートの習慣化や、セキュリティ情報の常時監視など、proactiveな対応が重要になってくる。
OpenSSLは多くのシステムで利用される重要なライブラリであるため、今後はより堅牢なセキュリティ設計や、脆弱性が発見された際の影響を最小限に抑える仕組みの導入が期待される。例えば、モジュール化やコンテナ化によるシステムの分離、あるいは自動化されたパッチ適用システムの開発などが考えられる。これらの取り組みにより、OpenSSLの信頼性と安全性が更に向上することを期待したい。
参考サイト
- ^ JVN. 「JVNVU#91755094: OpenSSLにおけるサービス運用妨害(DoS)の脆弱性(Security Advisory [3rd September 2024])」. https://jvn.jp/vu/JVNVU91755094/index.html, (参照 24-09-06).
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