NTT西日本と山口県が大規模言語モデル「tsuzumi」を活用した実証実験を開始、自治体の働き方改革と機微データ業務の効率化を目指す
PR TIMES より
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記事の要約
- NTT西日本と山口県がAI活用実証実験を開始
- 大規模言語モデル「tsuzumi」を機微データ業務に適用
- 自治体の働き方改革推進とAIガバナンス検討が目的
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NTT西日本と山口県がAI活用の実証実験を開始
NTT西日本と山口県は自治体における働き方改革推進を目指し、機微データを扱う業務への大規模言語モデル「tsuzumi」活用に関する実証実験を2024年9月17日より開始した。この実験は庁内業務への生成AI適用と、NTTが開発・提供する「tsuzumi」の商用提供開始に合わせて実施されるものだ。[1]
「tsuzumi」は安価なGPUでも動作可能な特徴を持ち、自治体や企業のオンプレミス環境で利用できるため、機密性の高いシステム環境での運用が可能となっている。山口県ではすでに令和5年度より、独自のセキュリティ性の高い生成AI利用環境を構築し、全庁での本格運用を実施している。
本実証実験では、オンプレミス環境において小型のGPUサーバで「tsuzumi」を動作させ、庁内の実データ活用を想定した検証を行う。具体的には、機微なデータを扱う業務の対応記録の要約・校正や、各種業務マニュアルの検索・要約などが対象となっている。
実証実験の概要まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
実施主体 | NTT西日本、山口県 |
目的 | 自治体の働き方改革推進、AIガバナンス検討 |
使用技術 | 大規模言語モデル「tsuzumi」 |
適用環境 | オンプレミス環境、小型GPUサーバ |
対象業務 | 機微データ取扱業務、マニュアル検索・要約 |
特徴 | セキュリティ性の高いAI利用環境 |
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大規模言語モデル(LLM)について
大規模言語モデル(LLM)とは、大量のテキストデータを使って学習された人工知能モデルのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 自然言語の理解と生成に優れた能力を持つ
- 様々なタスクに対応可能な汎用性の高さ
- 大規模なデータセットを用いた学習による高い性能
NTTが開発した「tsuzumi」は、日本語の処理性能を重視し、独自の大量のテキストデータを用いて学習された大規模言語モデルである。特に安価なGPUでも動作可能な設計となっており、自治体や企業のオンプレミス環境での利用に適している点が特徴的だ。
自治体業務へのAI活用に関する考察
NTT西日本と山口県の実証実験は、自治体業務におけるAI活用の新たな可能性を示唆している。特に機微データを扱う業務への適用は、セキュリティと効率性の両立という点で画期的だ。一方で、AIの判断が行政サービスに与える影響や、データの取り扱いに関する倫理的問題など、新たな課題が浮上する可能性もあるだろう。
これらの課題に対しては、AIガバナンスの確立が重要な解決策となる。適切なデータ管理や利用ガイドラインの策定、さらにはAIの判断プロセスの透明性確保などが求められる。また、AI活用による業務効率化で生まれた時間を、より創造的な業務や住民サービスの向上に充てることで、自治体のDXを真に意味のあるものにできるはずだ。
今後は、「tsuzumi」のような日本語に特化したAIモデルの発展が期待される。同時に、自治体間でのAI活用ノウハウの共有や、国レベルでの支援体制の構築も重要となるだろう。AIと人間の協働による新たな行政サービスの形が、この実証実験を通じて見えてくることを期待したい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「機微データを扱う業務への大規模言語モデルtsuzumi活用に関する実証実験を開始 | 西日本電信電話株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000437.000032702.html, (参照 24-09-19).
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