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公開：2024-09-19

経産省のモビリティDXプラットフォーム事業、自動車技術会が受託し無人自動運転やSDV技術の普及促進へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 経産省、モビリティDXプラットフォーム事業を自動車技術会が受託
• 無人自動運転やSDV対応技術の普及・促進が目標
• 情報共有、人材育成、新たな取組の検討を実施

経済産業省のモビリティDXプラットフォーム構築・運用事業を自動車技術会が受託

公益社団法人自動車技術会は、経済産業省より令和6年度「無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業（モビリティDXプラットフォーム構築・運用事業）」を2024年9月17日に受託した。本事業は、日本の自動車産業がグローバル競争においてデジタルトランスフォーメーション（DX）を通じて競争力を強化し、2030年から2035年にかけて無人自動運転やソフトウェア定義車両（SDV）に対応した技術の普及・促進を目指すものだ。^[1]

近年、自動車を取り巻くデジタル技術の進展により、自動車産業のバリューチェーンや産業構造に大きな変化がもたらされ、グローバルな競争が激化している。この状況に対応するため、経済産業省と国土交通省は「モビリティDX戦略」を策定し、2030年から2035年に向けて日本の自動車産業が持続的な競争力を発揮できるよう、具体的な取り組みを進めているのだ。

「モビリティDXプラットフォーム」は、企業・人材・情報が集積・交流する新たなコミュニティを創出し、①情報共有・連携促進、②人材獲得・育成、③新たな取組の検討などを行うことを目的としている。具体的には、モビリティDXに関する情報発信やネットワーキングイベントの開催、「自動運転AIチャレンジ2024」や「Automotive CTF Japan」の周知広報、SDV開発に関する新たなイベントの企画・運営などが実施される予定だ。

モビリティDXプラットフォーム事業の概要

ソフトウェア定義車両（SDV）について

ソフトウェア定義車両（SDV）とは、車両の機能や性能がソフトウェアによって定義され、制御される次世代の自動車のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ソフトウェアによる機能の更新・追加が可能
• 車両のパフォーマンスや機能をカスタマイズ可能
• コネクテッド技術を活用した高度な自動運転や安全機能の実現

モビリティDXプラットフォーム構築・運用事業では、SDVに対応した技術の普及・促進を目指している。このため、SDV開発に関する新たなイベントの企画・運営や、モビリティDXにかかるスキルを育成できる学習講座の制作などが行われる。これらの取り組みを通じて、日本の自動車産業がSDV時代においても競争力を維持・強化することが期待されている。

モビリティDXプラットフォーム事業に関する考察

モビリティDXプラットフォーム事業は、日本の自動車産業が直面するデジタル化の波に対応するための重要な取り組みだ。情報共有や人材育成、新たな取り組みの検討など、多角的なアプローチを通じて産業全体の底上げを図ろうとしている点が評価できる。特に、自動運転AIチャレンジやAutomotive CTF Japanなどのイベントを通じて、次世代の技術者育成にも注力している点は、長期的な視点に立った戦略として重要だろう。

しかし、このプラットフォームが真に機能するためには、参加企業や研究機関の積極的な関与が不可欠だ。競争と協調のバランスをどのように取るか、また、得られた知見や技術をいかに迅速に実用化につなげるかが課題となるだろう。さらに、グローバル市場を見据えた場合、海外の先進的な取り組みとの連携や、国際標準化への貢献なども重要な検討事項となる。

今後は、このプラットフォームを通じて生み出された技術やアイデアが、実際の製品やサービスにどのように反映されていくかが注目される。また、無人自動運転やSDVの普及に伴う社会的・倫理的課題についても、このプラットフォームで議論が深められることが期待される。モビリティDXプラットフォーム事業の成功は、日本の自動車産業の未来を左右する重要な鍵となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「経済産業省「モビリティDXプラットフォーム構築・運用事業」を自動車技術会が受託 | 公益社団法人自動車技術会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000041897.html, (参照 24-09-19).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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