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G-SYNCとは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


G-SYNCとは

G-SYNCはNVIDIAが開発したディスプレイ技術です。この技術は画面のtearingやstutteringを減らすことを目的としています。

G-SYNCはグラフィックカードとディスプレイの垂直同期を動的に制御する技術です。これにより、滑らかで遅延のない映像表示が可能になります。

従来のVsync(垂直同期)ではグラフィックカードの描画タイミングとディスプレイのリフレッシュレートが一致しないことがありました。その結果、画面のちらつきや断片化が発生していました。

G-SYNCではグラフィックカードがフレームを描画し終えた時点で、ディスプレイにそのフレームを表示するよう指示します。つまり、ディスプレイのリフレッシュレートをグラフィックカードの描画速度に合わせて動的に変更するのです。

G-SYNCに対応したディスプレイとNVIDIAのグラフィックカードを組み合わせることで、この技術を活用できます。ゲームなどの映像コンテンツを、よりスムーズに楽しめるようになるでしょう。

G-SYNCの仕組みと動作原理

「G-SYNCの仕組みと動作原理」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • G-SYNCモジュールによるリフレッシュレートの制御
  • 可変リフレッシュレート(VRR)技術の応用
  • GPU負荷に応じたリフレッシュレートの最適化

G-SYNCモジュールによるリフレッシュレートの制御

G-SYNC対応ディスプレイには専用のG-SYNCモジュールが内蔵されています。このモジュールがグラフィックカードからの信号を受け取り、ディスプレイのリフレッシュレートを制御します。

通常、ディスプレイのリフレッシュレートは固定値(60Hz, 144Hzなど)に設定されています。しかし、G-SYNCモジュールを介することで、グラフィックカードの描画速度に合わせて動的にリフレッシュレートを変更できるようになるのです。

これにより、グラフィックカードとディスプレイの同期が取れ、よりスムーズな映像表示が実現します。ティアリングやスタッタリングを抑えられるだけでなく、遅延の少ない快適なゲームプレイが可能になります。

可変リフレッシュレート(VRR)技術の応用

G-SYNCは可変リフレッシュレート(VRR: Variable Refresh Rate)技術を応用したものです。VRRはリフレッシュレートを動的に変更できる技術の総称で、AMD FreeSyncなども同様の仕組みを採用しています。

VRR技術を用いることで、グラフィックカードの描画速度とディスプレイのリフレッシュレートを同期させられます。描画速度が変動しても、ディスプレイ側がそれに追従してリフレッシュレートを調整するため、安定した映像表示が可能になるのです。

G-SYNCはNVIDIAのグラフィックカードとの親和性が高く、ハードウェアレベルでの最適化が施されています。そのため、他のVRR技術と比べても、より高い性能と互換性を発揮できると言えるでしょう。

GPU負荷に応じたリフレッシュレートの最適化

G-SYNCはGPU(グラフィックカード)の負荷に応じてリフレッシュレートを最適化する機能も備えています。ゲームなどのアプリケーションではシーンによってGPUの負荷が変動することがあります。

軽いシーンではフレームレートが高くなり、重いシーンではフレームレートが下がる傾向にあります。G-SYNCはこうしたGPU負荷の変動に合わせてリフレッシュレートを動的に調整します。

例えば、フレームレートが60fpsを下回る場合、リフレッシュレートも60Hz以下に抑えられます。逆に、フレームレートが144fpsを超える場合はリフレッシュレートを144Hz以上に引き上げることができるのです。

G-SYNC対応ディスプレイの選び方

「G-SYNC対応ディスプレイの選び方」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • リフレッシュレートとG-SYNCの対応範囲の確認
  • パネル方式とG-SYNCの相性の考慮
  • 応答速度とインターフェースの選択

リフレッシュレートとG-SYNCの対応範囲の確認

G-SYNC対応ディスプレイを選ぶ際はリフレッシュレートとG-SYNCの対応範囲を確認することが重要です。一般的に、リフレッシュレートが高いほど、よりスムーズな映像表示が可能になります。

ただし、G-SYNCの効果を最大限に発揮するにはグラフィックカードの性能も考慮する必要があります。高リフレッシュレートのディスプレイを選んでも、グラフィックカードがそれに見合ったフレームレートを出力できなければ、意味がないからです。

G-SYNCの対応範囲も製品によって異なります。下限は30Hzが一般的ですが、上限は144Hz, 240Hzなど様々です。自分のニーズや予算に合ったものを選ぶようにしましょう。

パネル方式とG-SYNCの相性の考慮

ディスプレイのパネル方式も、G-SYNCとの相性を左右する要素の一つです。現在主流なのはTN, IPS, VAの3種類のパネルです。

TNパネルは応答速度が速く、低遅延であるため、G-SYNCとの相性は良好です。ただし、視野角や色再現性では他のパネルに劣ります。IPSパネルは視野角と色再現性に優れますが、応答速度はTNパネルには及びません。

VAパネルはコントラスト比が高く、深みのある黒を表現できます。しかし、応答速度はTNやIPSより遅く、動きの速いゲームでは課題が残ります。用途やこだわりに合わせて、適切なパネル方式を選ぶことが大切です。

応答速度とインターフェースの選択

応答速度はディスプレイの各ピクセルが色を変化させるのにかかる時間を表します。この値が小さいほど、残像感が減り、よりクリアな映像表示が可能になります。

G-SYNCを活用するなら、応答速度は1ms〜4ms程度の製品がおすすめです。ただし、応答速度の表記はあくまでも目安であり、実際の性能はメーカーや測定方法によって異なることに注意が必要です。

インターフェースはDisplayPortを選ぶのが無難でしょう。G-SYNCはDisplayPortとの親和性が高く、安定した動作が期待できます。HDMIでもG-SYNCを使えるモデルはありますが、対応状況はディスプレイやグラフィックカードによって変わってきます。

G-SYNCの設定方法と使用上の注意点

「G-SYNCの設定方法と使用上の注意点」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • NVIDIAコントロールパネルでのG-SYNCの有効化
  • ゲーム内設定の最適化
  • G-SYNC使用時の留意事項

NVIDIAコントロールパネルでのG-SYNCの有効化

G-SYNCを使うにはまずNVIDIAコントロールパネルでG-SYNCを有効にする必要があります。コントロールパネルの「ディスプレイ」セクションにある「G-SYNCの設定」から、対象のディスプレイを選択し、「G-SYNCを有効にする」をチェックします。

また、「モード」の項目で「フルスクリーンモードとウィンドウモードで G-SYNC を有効にする」を選ぶことで、ゲームだけでなく、デスクトップ上でもG-SYNCを活用できるようになります。ただし、この設定はバッテリー消費量が増えるため、ノートPCでは注意が必要です。

「モニターテクノロジー」の項目は通常は「G-SYNC」を選びます。「G-SYNC Compatible」はFreeSync対応ディスプレイをG-SYNCで使う場合に選ぶオプションです。

ゲーム内設定の最適化

G-SYNCを使う際はゲーム内の設定も最適化することが大切です。まず、ゲーム内のVsync(垂直同期)をオフにします。G-SYNCはVsyncの代替となる技術なので、両方を有効にする必要はありません。

また、フレームレートの上限を設定することも検討しましょう。G-SYNCの対応範囲を超えるフレームレートが出力されると、G-SYNCの効果が得られなくなります。例えば、144HzのG-SYNC対応ディスプレイなら、フレームレートを144fpsに制限するのが良いでしょう。

ゲームによってはG-SYNCとの相性が悪いものもあります。特にオンラインゲームではネットワークの遅延などの影響で、画面のちらつきや断片化が発生することがあります。そのような場合はG-SYNCをオフにして様子を見てみるのも一つの手です。

G-SYNC使用時の留意事項

G-SYNCはディスプレイとグラフィックカードの組み合わせに依存する技術です。そのため、G-SYNC対応ディスプレイを使っていても、グラフィックカードがNVIDIA製でない場合はG-SYNCを使えません。

また、ノートPCでG-SYNCを使う場合はバッテリー消費量が増えることに注意が必要です。ディスプレイのリフレッシュレートが高いほど、バッテリーの持続時間は短くなる傾向にあります。

複数のディスプレイを使う環境ではすべてのディスプレイがG-SYNC対応である必要があります。G-SYNC対応と非対応のディスプレイを混在させると、正しく動作しないことがあるからです。マルチディスプレイ環境で G-SYNC を使う場合はこの点に気を付けましょう。

参考サイト

  1. NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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