有明みんなクリニックがAIカメラ「カオカラ」を導入、顔画像解析で熱中症予防を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

有明みんなクリニックがAIカメラ「カオカラ」を導入
ポーラ化成工業と連携し、暑熱対策を強化
顔画像からの体調変化察知で熱中症予防を支援

AIカメラ「カオカラ」のトライアル導入による熱中症対策強化

有明みんなクリニック田町芝浦院は、ポーラ化成工業株式会社と連携し、AIカメラ「カオカラ」のトライアル導入を2024年8月1日より開始した。このカメラは顔画像から夏場の体調変化を察知し、熱中症リスクの低減を図る。導入の背景には、近年の記録的猛暑による熱中症被害の拡大がある。^[1]

「カオカラ」は、顔画像をAIで解析し、顔色や表情、発汗状態をリアルタイムでチェックする。さらに、WBGT（暑さ指数）情報と組み合わせることで、暑熱環境における適切な行動を4段階の色で直感的に知らせる仕組みを採用している。これにより、クリニックを利用する子どもや保護者の暑熱環境下でのセルフチェックを支援する。

有明みんなクリニック田町芝浦院は、東京都環境局のクールシェアスポットにも登録されており、地域住民の健康と安全を守るための涼しい休息場所を提供している。このトライアル導入を通じて、使用性や利用頻度などを検証し、今後の熱中症対策の改善につなげることが期待される。

AIカメラ「カオカラ」の特徴まとめ

	機能	利点	対象
AI解析	顔画像の解析	体調変化の早期察知	クリニック利用者
情報統合	WBGT情報との連携	環境に応じた適切な行動提案	全ユーザー
表示方法	4段階の色表示	直感的な理解が可能	子どもから大人まで
設置場所	クリニック入り口	来院時のセルフチェック	クリニック来訪者
検証項目	使用性・利用頻度	将来の改善点の特定	クリニックスタッフ

WBGTについて

WBGTとは、Wet Bulb Globe Temperature（湿球黒球温度）の略称で、暑熱環境の指標として用いられる。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

気温、湿度、輻射熱を考慮した総合的な指標
熱中症のリスク評価に広く活用される
屋外作業や運動時の安全管理に有効

「カオカラ」システムでは、このWBGT情報を顔画像の解析結果と組み合わせることで、より精度の高い暑熱環境対策を実現している。WBGTは国際的にも認知された指標であり、日本の環境省も熱中症予防情報として日々のWBGT予測値を公開している。この指標を活用することで、個人の体調と環境条件の両面から熱中症リスクを評価できる。

AIカメラ「カオカラ」の導入に関する考察

AIカメラ「カオカラ」の導入は、医療機関における先進的な熱中症対策として評価できる。特に、顔画像のAI解析とWBGT情報の統合により、個人の体調変化と環境要因を総合的に評価できる点が画期的だ。一方で、プライバシーの観点から、顔画像データの取り扱いには十分な配慮が必要となるだろう。

今後の課題としては、AIの判断精度の向上と、より多様な環境下でのデータ収集が挙げられる。また、高齢者や乳幼児など、より熱中症リスクの高い層に特化したアルゴリズムの開発も期待される。さらに、このシステムを他の医療機関や公共施設に展開することで、地域全体の熱中症対策の強化につながる可能性がある。

長期的には、「カオカラ」のようなAIシステムと、ウェアラブルデバイスやIoT機器との連携が進むことで、より包括的な健康管理システムの構築が可能になるかもしれない。こうした技術革新が、熱中症だけでなく、様々な健康リスクの予防や早期発見に貢献することが期待される。医療とAI技術の融合は、今後ますます加速していくだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「有明みんなクリニックにてポーラ化成の暑熱対策AIカメラ「カオカラ」がトライアル導入。 | 医療法人社団モルゲンロートのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000056762.html, (参照 24-08-14).

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