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【CVE-2024-23491】インテル製品に深刻な脆弱性、distribution for gdbとoneapi base toolkitのセキュリティリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • インテル製品に制御されていない検索パスの要素の脆弱性
  • distribution for gdbとoneapi base toolkitが影響
  • 情報取得、改ざん、DoS状態のリスクあり

インテル製品の脆弱性CVE-2024-23491に関する詳細

インテルは2024年8月14日、同社の製品であるdistribution for gdbおよびoneapi base toolkitに存在する制御されていない検索パスの要素に関する脆弱性を公開した。この脆弱性はCVE-2024-23491として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは制御されていない検索パスの要素(CWE-427)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はローカルであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。[1]

影響を受けるバージョンは、distribution for gdbの2024.0.1未満およびoneapi base toolkitの2024.1未満となっている。この脆弱性の深刻度はCVSS v3基本値で7.3(重要)と評価されており、攻撃に必要な特権レベルは低く、利用者の関与が必要とされている。また、影響の想定範囲に変更はないものの、機密性、完全性、可用性のすべてに高い影響があるとされている。

この脆弱性が悪用された場合、攻撃者は情報を不正に取得したり、システム内の情報を改ざんしたり、さらにはサービス運用妨害(DoS)状態を引き起こす可能性がある。対策としては、ベンダーが公開しているアドバイザリやパッチ情報を参照し、適切な対応を実施することが推奨されている。ユーザーは速やかに最新バージョンへのアップデートを行い、システムのセキュリティを確保する必要がある。

CVE-2024-23491の影響を受けるインテル製品まとめ

distribution for gdb oneapi base toolkit
影響を受けるバージョン 2024.0.1未満 2024.1未満
CVSSスコア 7.3(重要) 7.3(重要)
攻撃元区分 ローカル ローカル
攻撃条件の複雑さ
必要な特権レベル

制御されていない検索パスの要素について

制御されていない検索パスの要素とは、プログラムが外部から制御可能な検索パスを使用してリソースやライブラリを読み込む際に発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 攻撃者が悪意のあるファイルをパスに挿入可能
  • 正規のファイルよりも優先して読み込まれる危険性
  • 権限昇格や任意のコード実行につながる可能性

CVE-2024-23491の事例では、インテルのdistribution for gdbおよびoneapi base toolkitにこの脆弱性が存在している。攻撃者はこの脆弱性を悪用して、システムに不正なライブラリを読み込ませ、権限昇格や情報漏洩、さらにはシステム全体の制御権を奪取する可能性がある。このため、影響を受けるバージョンのユーザーは速やかにパッチを適用し、システムのセキュリティを確保することが極めて重要だ。

インテル製品の脆弱性対応に関する考察

インテルが迅速に脆弱性情報を公開し、影響を受けるバージョンを明確に示したことは評価に値する。これにより、ユーザーは自社システムの影響範囲を素早く特定し、必要な対策を講じることが可能になった。一方で、今後はこのような脆弱性が発見される前に、開発段階でのセキュリティ対策をより強化することが求められるだろう。

今後の課題として、パッチ適用後のシステム互換性の問題が挙げられる。特にoneapi base toolkitのような開発ツールは、多くのプロジェクトで使用されている可能性が高く、急なバージョンアップによって既存の開発環境に影響が出る可能性がある。この問題に対しては、インテルがより詳細な互換性情報を提供し、段階的なアップグレードパスを示すことで、ユーザーの混乱を最小限に抑えることができるだろう。

長期的には、制御されていない検索パスの要素に関する脆弱性を根本的に解決するためのアプローチが必要だ。例えば、安全なリソース読み込みメカニズムの開発や、検索パスの厳格な検証プロセスの実装などが考えられる。また、オープンソースコミュニティとの協力を強化し、脆弱性の早期発見と修正のサイクルを短縮することも、製品の信頼性向上につながるだろう。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-006980 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-006980.html, (参照 24-09-03).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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