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【CVE-2024-33895】HMS Industrial Networksのewon cosy+ファームウェアにハードコード認証情報の脆弱性、情報漏洩やDoSのリスクに

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • ewon cosy+ファームウェアにハードコード認証情報の脆弱性
  • CVSS v3基本値6.6の警告レベルの脆弱性
  • 情報取得、改ざん、DoS状態のリスクあり

HMS Industrial Networks ABのewon cosy+ファームウェアの脆弱性

HMS Industrial Networks ABは、ewon cosy+ファームウェアにおいてハードコードされた認証情報の使用に関する脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVSS v3による基本値が6.6と警告レベルに分類され、攻撃元区分は物理、攻撃条件の複雑さは低いとされている。攻撃に必要な特権レベルは不要だが、利用者の関与が必要とされており、影響の想定範囲に変更はないとのことだ。[1]

影響を受けるシステムは、ewon cosy+ファームウェアのバージョン21.0から21.2s10、および22.0から22.1s3までとなっている。この脆弱性により、攻撃者が情報を取得したり、改ざんしたり、さらにはサービス運用妨害(DoS)状態に陥らせる可能性がある。HMS Industrial Networks ABは、ベンダアドバイザリまたはパッチ情報を公開しており、ユーザーに対して適切な対策を実施するよう呼びかけている。

この脆弱性は、Common Weakness Enumeration(CWE)によってハードコードされた認証情報の使用(CWE-798)として分類されている。CVE識別子はCVE-2024-33895が割り当てられており、National Vulnerability Database(NVD)にも登録されている。HMS Industrial Networks ABは、この脆弱性に関する詳細情報や対策方法について、公式ウェブサイトで情報を提供している。

ewon cosy+ファームウェアの脆弱性詳細

項目 詳細
影響を受けるバージョン 21.0から21.2s10、22.0から22.1s3
CVSS v3基本値 6.6(警告)
攻撃元区分 物理
攻撃条件の複雑さ
攻撃に必要な特権レベル 不要
利用者の関与
想定される影響 情報取得、改ざん、DoS状態

ハードコードされた認証情報について

ハードコードされた認証情報とは、ソフトウェアのソースコード内に直接埋め込まれたユーザー名やパスワードなどの認証情報のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ソースコード内に固定的に記述されている
  • 外部からの変更が困難または不可能
  • セキュリティリスクが高い

ewon cosy+ファームウェアにおけるこの脆弱性は、ハードコードされた認証情報の使用によるものだ。この種の脆弱性は、攻撃者がソースコードを解析することで認証情報を容易に入手できてしまう危険性がある。そのため、HMS Industrial Networks ABは早急にこの問題に対処し、ユーザーに適切な対策を講じるよう促している。

ewon cosy+ファームウェアの脆弱性に関する考察

HMS Industrial Networks ABのewon cosy+ファームウェアにおけるハードコードされた認証情報の使用は、産業用システムのセキュリティに重大な影響を及ぼす可能性がある。特に、物理的なアクセスが必要とはいえ、攻撃条件の複雑さが低いことから、悪意のある第三者による不正アクセスのリスクが高まっている。この脆弱性が適切に対処されない場合、企業の機密情報の漏洩やシステムの改ざん、さらには重要なインフラストラクチャーの運用妨害につながる恐れがあるだろう。

今後、HMS Industrial Networks ABには、ファームウェアの設計段階からセキュリティを考慮したアプローチが求められる。具体的には、認証情報を外部設定ファイルに保存する、暗号化を施す、あるいは動的に生成するなどの方法を検討すべきだ。また、定期的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施により、同様の脆弱性を早期に発見し、対処する体制を整えることが重要になるだろう。

ユーザー側も、ベンダーが提供するセキュリティアップデートを迅速に適用することはもちろん、ネットワークセグメンテーションやアクセス制御の強化など、多層防御の考え方に基づいたセキュリティ対策を講じる必要がある。産業用システムのセキュリティは、個々の製品だけでなく、運用環境全体を俯瞰した包括的なアプローチが不可欠だ。今回の脆弱性を契機に、産業用IoTデバイスのセキュリティに対する意識がより一層高まることを期待したい。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-007126 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-007126.html, (参照 24-09-05).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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