IoT

アイオーティー

公開：2024-09-14

TriOrbがNEDO DTSU事業に採択、球駆動式全方向移動機構で製造業に革新をもたらす可能性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• TriOrbがNEDO DTSU事業（STSフェーズ）に採択
• 球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を開発
• 高精度全方向型AMRによるフレキシブルな生産ラインを目指す

TriOrbの革新的技術がNEDO支援で加速

株式会社TriOrbは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）が実施した2024年度「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業／ＳＴＳフェーズ」の第4回公募において採択された。本事業では球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を基盤とし柔軟で拡張性の高い生産ラインの実現を目指している。^[1]

TriOrbが開発した「TriOrb BASE」は車輪式や従来のオムニホイール式とは異なり球体を駆動部として用いる全く新しい移動機構だ。この技術により360°あらゆる方向へのスムーズな移動と高精度な位置制御が可能となり製造現場における生産ラインの柔軟性と効率性を飛躍的に向上させることができる。

本事業では「TriOrb BASE」技術を活用した高精度全方向型AMR（Autonomous Mobile Robot）の開発とそれによるフレキシブルな生産ラインを実現し製造業における自動化とコスト競争力の向上を目指す。これにより労働負荷の軽減や持続可能な製造プロセスの促進デジタルトランスフォーメーションの加速地域経済の活性化などの革新的な変革をもたらすことが期待される。

TriOrbのNEDO DTSU事業採択概要

TriOrb公式サイトはこちら

AMRについて

AMRとは「Autonomous Mobile Robot」の略称で自律移動ロボットのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 自律的に経路を計画し障害物を回避しながら移動可能
• センサーやカメラを使用して周囲の環境を認識
• 工場や倉庫などで物流や搬送作業を効率化

TriOrbが開発を進める高精度全方向型AMRは従来のAMRに球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を組み合わせることでより高度な移動性能を実現している。この技術により生産ラインの柔軟性が向上しさまざまな製造プロセスに対応可能なフレキシブルな自動化システムの構築が期待される。

TriOrbのNEDO DTSU事業採択に関する考察

TriOrbのNEDO DTSU事業採択は製造業におけるイノベーションの重要な一歩となる可能性がある。球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」は従来の移動機構の限界を超え生産ラインの柔軟性と効率性を大幅に向上させる潜在力を秘めている。この技術が実用化されれば多品種少量生産やカスタマイズ製品の製造など市場ニーズの変化に迅速に対応できる生産システムの構築が可能になるだろう。

しかし新技術の導入には課題も存在する。既存の製造設備との互換性や導入コストの問題従来のAMRとの性能比較など検証すべき点は多い。また技術の普及に伴い作業員のスキルアップや新たな安全基準の策定なども必要になるかもしれない。これらの課題に対してはユーザー企業との綿密な連携や段階的な導入戦略の立案が重要になってくるだろう。

今後TriOrbには技術開発の加速だけでなくエコシステムの構築も求められる。他のロボットメーカーやソフトウェア企業との協業生産管理システムとの連携など幅広いパートナーシップの構築が鍵となる。さらに国内市場での実績を基に海外展開を視野に入れることで技術のグローバルスタンダード化を目指すことも重要だ。TriOrbの挑戦が日本の製造業の競争力向上につながることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「360°球体移動の株式会社TriOrb, NEDO DTSU事業（STSフェーズ）に採択 | 株式会社 TriOrbのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000120742.html, (参照 24-09-14).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「IoT」に関するコラム一覧「IoT」に関するニュース一覧