AI

エーアイ

公開：2024-07-20

ヤマハがVOCALOID6専用ボイスバンク6種を発表、AI技術活用で表現力が向上

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• ヤマハがVOCALOID6専用ボイスバンク6種を発表
• ゲキヤクVとカゼヒキVが7月18日に発売開始
• 残り4種は今秋から今冬にかけて順次発売予定

VOCALOID6向け新ボイスバンク発表、AI技術活用で表現力向上

ヤマハ株式会社は、VOCALOID6専用の新しいボイスバンク6種を発表した。これらのボイスバンクは、VOCALOID β-STUDIOプロジェクトで公開されていたAI歌声合成プラグイン「VX-β」の専用ボイスバンクを、VOCALOID6向けに再開発したものである。新ボイスバンクの登場により、VOCALOIDユーザーの創作の幅が大きく広がることが期待される。^[1]

発表された6種のボイスバンクは、『ゲキヤクV』『カゼヒキV』『ボカロのCiちゃん』『花奏』『雪解』『春日部つむぎ』である。このうち『ゲキヤクV』と『カゼヒキV』は7月18日から販売が開始され、残りの4種は今秋から今冬にかけて順次発売される予定だ。各ボイスバンクは独自の特徴を持ち、多様な表現を可能にする。

VOCALOID6の新機能と新ボイスバンクの連携

VOCALOID6に搭載された新機能「VOCALO CHANGER」と「マルチリンガル機能」は、新ボイスバンクの性能を最大限に引き出す。VOCALO CHANGERを使用することで、クリエイター自身の歌唱データをもとに歌い方や歌詞を再現することが可能になり、より個性的な楽曲制作が実現する。この機能により、ボーカロイド楽曲の表現の幅が大きく広がることが期待される。

マルチリンガル機能は、日本語・英語・中国語を織り交ぜた流暢な歌唱を可能にする。これにより、国際的な楽曲制作やグローバルな展開を視野に入れたプロジェクトにも対応できる。新ボイスバンクは、これらの機能をフルに活用できるよう設計されており、クリエイターの創造性をさらに刺激することだろう。

VX-βとは

VX-βとは、ヤマハ株式会社が期間限定プロジェクト「VOCALOID β-STUDIO」で公開していたAI歌声合成の試作プラグインのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• AI技術を用いた新しい歌声合成エンジンを搭載
• 音楽制作ソフト（DAW）との高い連携性を実現
• 「POWER ノブ」による強弱表現が可能
• ユーザーからの高い評価と製品化への期待を獲得
• VOCALOID6への無料付属が決定

VX-βは、従来のVOCALOIDシリーズの枠を超えた新しい歌声合成技術を提供した。このプラグインは、よりナチュラルで表現力豊かな歌声を生成することができ、多くのクリエイターから注目を集めた。VX-βの技術は、今回発表された新ボイスバンクの開発にも活かされている。

VOCALOIDの進化が音楽制作に与える影響

VOCALOIDの技術進化は、音楽制作の democratization をさらに推し進めることになる。AIを活用した新しい歌声合成技術により、プロフェッショナルな音質と表現力を持つボーカルトラックを、より多くのクリエイターが手軽に制作できるようになる。これにより、個人クリエイターやインディーズアーティストの活動の幅が大きく広がることが予想される。

また、VOCALOIDの進化は、既存の音楽業界にも大きな影響を与える可能性がある。人間のボーカリストとVOCALOIDの境界線が曖昧になることで、両者の共演や融合など、新しい形の音楽表現が生まれる可能性も高い。さらに、マルチリンガル機能の搭載により、言語の壁を越えた国際的な楽曲制作が容易になり、音楽のグローバル化がさらに加速することも考えられる。

VOCALOID6新ボイスバンクに関する考察

VOCALOID6の新ボイスバンクは、音楽制作の democratization をさらに推し進める可能性を秘めている。一方で、人間の歌手との競合や、著作権に関する新たな問題が浮上する可能性も否定できない。例えば、AIが生成した歌声の権利帰属や、人間の歌手の声をモデルにしたボイスバンクの使用範囲など、法的な整備が必要になる場面も出てくるだろう。

今後、VOCALOIDにはさらなる進化が期待される。例えば、リアルタイムでの歌声調整機能や、より細かな感情表現が可能になる機能など、クリエイターの創造性を刺激する新機能の追加が望まれる。また、VRやARとの連携により、バーチャルシンガーのライブパフォーマンスをより臨場感のあるものにする技術の開発も期待される。

VOCALOIDの進化は、音楽制作の democratization を促進し、より多くの人々に創作の機会を提供することが期待される。同時に、プロの音楽家やボーカリストにとっては、自身のスキルや表現力をさらに磨く必要性が高まるかもしれない。一方で、AIと人間の協調による新しい音楽表現の可能性も広がり、音楽業界全体にとって大きな刺激となる可能性がある。

VOCALOID6の新ボイスバンクは、個人クリエイターやインディーズアーティストにとって大きな恩恵となる。高品質な歌声を手軽に制作できることで、プロフェッショナルレベルの楽曲制作が可能になり、才能ある新人アーティストの発掘にもつながるだろう。一方で、人間の歌手や声優にとっては、仕事の機会が減少するリスクも考えられる。業界全体として、人間とAIの共存を図る新しいビジネスモデルの構築が求められるかもしれない。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ヤマハ ソフトウェア『VOCALOID™6 Voicebank ゲキヤクV/カゼヒキV/ボカロのCiちゃん/花奏/雪解/春日部つむぎ』 | ヤマハ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000871.000010701.html, (参照 24-07-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧