カワサキがNinja Team Green Cup EVを開催、EVバイクレースで新たな挑戦へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

カワサキがNinja Team Green Cup EVを10月9日に開催
Ninja e-1/Z e-1専用の耐久レースを実施
専用アプリでレース情報をリアルタイムに確認可能

カワサキのNinja Team Green Cup EV開催決定

株式会社カワサキモータースジャパンは、2024年10月9日に大分県竹田市のSPA直入レーシングコースにて「Ninja Team Green Cup EV」を開催することを発表した。このレースはNinja e-1とZ e-1のみがエントリー可能なEVモーターサイクル専用の耐久レースであり、カワサキ正規取扱店対抗戦として初めて実施される。選べる2つの走行モードやe-boost機能を駆使して競うカワサキEVならではのレースが楽しめるだろう。^[1]

大会の特徴として、1チーム3名以上で構成され、規定時間内にコースを何周走行できるかを競う形式が採用されている。ライダーの技量や重量に加え、「ROADモード」や「ECOモード」、さらに「e-boost」機能を効果的に使用することが求められる。各ライダーは1回以上e-boostを使用しなければならず、RACE 2ではピットイン時にバッテリー交換も可能となっている。

専用アプリを活用することで、レース情報をリアルタイムに確認できる点も特筆すべき特徴だ。順位や周回数はもちろん、走行中の全車両のバッテリー残量やe-boostゲージの状況まで把握できる。これにより観戦者はより深くレースを楽しむことができ、EVレースの新たな魅力を体験できるだろう。

Ninja Team Green Cup EVの概要

	RACE 1	RACE 2
開催時間	40分	50分
バッテリー交換	不可	可能
e-boost使用	1回以上必須	1回以上必須
走行モード	ROADモード、ECOモード	ROADモード、ECOモード
参加資格	Ninja e-1またはZe-1使用、カワサキ正規取扱店スタッフ1名以上含む3名以上のチーム	Ninja e-1またはZe-1使用、カワサキ正規取扱店スタッフ1名以上含む3名以上のチーム

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e-boostについて

e-boostとは、EVモーターサイクルの性能を一時的に向上させる機能のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

約15秒間、加速と最高速を向上させる
各ライダーが1回以上使用することが義務付けられている
使用タイミングが戦略的に重要となる

Ninja Team Green Cup EVでは、e-boostの効果的な使用が勝敗を左右する重要な要素となっている。ライダーは走行中のバッテリー残量を考慮しつつ、追い越しや逃げ切りなど、レース展開に応じて適切なタイミングでe-boostを活用する必要がある。この機能により、EVレースならではの戦略性と駆け引きが生まれ、観客にとっても興奮度の高いレース展開が期待できるだろう。

Ninja Team Green Cup EVに関する考察

Ninja Team Green Cup EVの開催は、カワサキのEV技術への本格的な取り組みを示す重要なマイルストーンとなるだろう。このレースを通じて、EVモーターサイクルの性能や耐久性、さらには実際のレース環境下での課題が明らかになることが期待される。特にバッテリー管理やエネルギー効率の最適化など、EVならではの技術的課題に対する知見が得られる可能性が高い。

一方で、今後の課題として充電インフラの整備や、より長時間の走行を可能にするバッテリー技術の開発が挙げられる。EVレースの普及に伴い、急速充電設備の拡充やバッテリー交換システムの効率化など、レース運営面での新たな取り組みが必要になるだろう。また、環境負荷の低減を目指すEVレースの特性を活かし、サステナビリティを重視したイベント運営や、再生可能エネルギーの活用なども検討すべき課題となる。

将来的には、Ninja Team Green Cup EVをきっかけに、他のメーカーも参入したEV専用のレースシリーズの誕生も期待される。こうした競争の場を通じて、EVモーターサイクルの技術革新が加速し、一般向け製品への応用も進むことで、二輪車業界全体のEVシフトが促進されるだろう。カワサキには、このレースを通じて得られた知見を活かし、より魅力的なEVモデルの開発と、モーターサイクル文化の新たな価値創造をリードしていくことが期待される。