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【CVE-2024-8883】レッドハット製品にオープンリダイレクトの脆弱性、複数の重要インフラ製品に影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • 複数のレッドハット製品にオープンリダイレクトの脆弱性
  • CVSS v3による深刻度基本値は6.1(警告)
  • 情報取得や改ざんの可能性があり対策が必要

レッドハット製品のオープンリダイレクト脆弱性が発見

レッドハット社は2024年9月19日、複数の製品においてオープンリダイレクトの脆弱性(CVE-2024-8883)が発見されたことを公表した。影響を受ける製品には、build of keycloak、Red Hat OpenShift Container Platform、openshift container platform for ibm z など多岐にわたる。この脆弱性はCVSS v3による深刻度基本値が6.1(警告)と評価されている。[1]

脆弱性の特徴として、攻撃元区分がネットワーク、攻撃条件の複雑さが低、攻撃に必要な特権レベルが不要である点が挙げられる。一方で利用者の関与が必要とされており、影響の想定範囲に変更があるとされている。機密性と完全性への影響は低く評価されているが、可用性への影響はないとされている。

この脆弱性により、攻撃者が情報を取得したり改ざんしたりする可能性がある。レッドハット社は対策としてベンダアドバイザリやパッチ情報を公開しており、影響を受ける製品の利用者は参考情報を確認し、適切な対策を実施することが推奨されている。脆弱性の詳細情報はNational Vulnerability Database (NVD)やレッドハット社の公式サイトで確認できる。

レッドハット製品の脆弱性影響範囲

製品名 影響を受けるバージョン
build of keycloak 明記なし
Red Hat OpenShift Container Platform 4.11, 4.12
openshift container platform for ibm z 4.9, 4.10
openshift container platform for linuxone 4.9, 4.10
openshift container platform for power 4.9, 4.10
Single Sign-On 7.6, バージョン明記なし

オープンリダイレクトについて

オープンリダイレクトとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が任意のURLにユーザーをリダイレクトさせることができる問題を指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • ユーザーを信頼できないサイトに誘導可能
  • フィッシング攻撃に悪用される可能性がある
  • Webアプリケーションの信頼性を悪用した攻撃が可能

オープンリダイレクトの脆弱性は、CWE (Common Weakness Enumeration) においてCWE-601として分類されている。この脆弱性は、Webアプリケーションがユーザー提供の入力値を適切に検証せずにリダイレクト処理を行う場合に発生する。攻撃者はこの脆弱性を悪用し、正規のWebサイトを経由して悪意のあるサイトにユーザーを誘導する可能性がある。

レッドハット製品の脆弱性に関する考察

レッドハット製品におけるオープンリダイレクトの脆弱性の発見は、企業のセキュリティ対策の重要性を再認識させる出来事といえる。特に、影響を受ける製品にRed Hat OpenShift Container Platformなどの重要なインフラストラクチャ製品が含まれていることから、多くの企業や組織に潜在的な影響があると考えられる。この脆弱性の深刻度が「警告」レベルであることは、即時の対応が必要であることを示唆している。

今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性がある。特に、攻撃条件の複雑さが低く、特権レベルが不要であることから、比較的容易に攻撃が行われる可能性がある。一方で、利用者の関与が必要とされていることから、ユーザー教育や啓発活動の重要性も高まるだろう。企業はパッチ適用などの技術的対策と並行して、従業員向けのセキュリティ意識向上プログラムを強化することが求められる。

レッドハット社の迅速な脆弱性情報の公開と対策の提供は評価できるが、今後はより早期の脆弱性検出と修正プロセスの確立が期待される。また、オープンソースコミュニティとの連携を強化し、脆弱性の早期発見と修正に向けた取り組みを加速させることも重要だ。今回の事例を教訓に、セキュリティ対策の継続的な改善と、脆弱性情報の共有体制の強化が業界全体で進むことが望まれる。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-009119 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-009119.html, (参照 24-09-28).
  2. Red Hat. https://www.redhat.com/ja

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