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公開：2024-10-02

どろんこ会の南魚沼生産組合がSDGsジャパンスカラシップ岩佐賞を受賞、保育と農業を融合した持続可能な取り組みが評価される

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• どろんこ会が第5回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞を受賞
• 「保育ｘ農業で創った持続可能な循環型社会」の取り組みが評価
• 農林水産・食の部門で選出され、地域課題解決を目指す

どろんこ会の「保育ｘ農業」の取り組みがSDGsジャパンスカラシップ岩佐賞を受賞

社会福祉法人どろんこ会グループが運営する株式会社南魚沼生産組合は、2024年9月30日に「第5回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」を受賞した。公益財団法人岩佐教育文化財団が創設したこの賞は、SDGs達成を目指して日々使命と向き合い挑戦する人々を応援するものだ。同組合の「保育ｘ農業で創った持続可能な循環型社会」の取り組みが、農林水産・食の部門で高く評価された。^[1]

株式会社南魚沼生産組合の取り組みは、中山間地の棚田の保全と資源の活用・維持に焦点を当てている。地域循環共生圏の創出を通じて、コメの適切な販売価格の維持、後継者不足、雇用確保、耕作放棄、水源かん養、鳥獣害といった多岐にわたる課題の解決を目指している。SDGs17の目標のうち、特に11番と15番の達成に注力しているのが特徴だ。

この取り組みは、どろんこ会グループの保育園を利用する子どもたちの「生きる力」を育む活動から始まった。米の生産・収穫の労働体験として、新潟県南魚沼市での田植え・稲刈りツアーを実施したのが契機となっている。毎年の活動を通じて中山間地の課題を認識し、2013年には地元農家と共同で株式会社南魚沼生産組合を設立するに至った。

南魚沼生産組合の取り組み概要

地域循環共生圏について

地域循環共生圏とは、各地域が地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことで、環境・経済・社会が統合的に循環する圏域のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 地域資源の最大限の活用と循環
• 自立分散型の社会形成と地域間の相互補完
• 環境・経済・社会の統合的な好循環の創出

株式会社南魚沼生産組合の取り組みは、この地域循環共生圏の理念を実践的に体現している。中山間地の棚田という地域資源を活用し、農業と保育を結びつけることで、環境保全、経済活性化、社会課題解決を統合的に推進している。さらに、都市部の子どもたちとの交流を通じて、地域間の相互理解と支え合いの関係性も構築しているのだ。

SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞受賞に関する考察

株式会社南魚沼生産組合の「保育ｘ農業」の取り組みがSDGsジャパンスカラシップ岩佐賞を受賞したことは、地域に根ざした持続可能な取り組みの重要性を示している。特に、農業と教育を融合させることで、地域の課題解決と次世代育成を同時に実現しようとする点が高く評価されたと考えられる。この受賞を契機に、同様の取り組みが他の地域でも広がり、日本全体の持続可能な発展につながることが期待されるだろう。

一方で、このような取り組みを継続・拡大していく上では、いくつかの課題も予想される。例えば、農業の担い手不足や気候変動による影響、都市部との格差拡大などが挙げられる。これらの課題に対しては、テクノロジーの活用や他業種との連携、政策的支援の拡充など、多角的なアプローチが必要となるだろう。南魚沼生産組合には、これらの課題に対する先進的な解決策の提示も期待したい。

今後、この取り組みがさらに発展していくためには、デジタル技術の活用や国際的な連携も視野に入れるべきだろう。例えば、IoTやAIを活用した農業の効率化、オンラインを通じた都市部の子どもたちとの交流拡大、さらには海外の類似事例との知見共有などが考えられる。南魚沼生産組合の取り組みが、日本の農山村地域における持続可能な発展のモデルケースとなることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「第5回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞受賞　どろんこ会が新潟県南魚沼市で展開する「保育ｘ農業で創った持続可能な循環型社会」の取り組み | 社会福祉法人どろんこ会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000041921.html, (参照 24-10-02).

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