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公開：2024-10-13

Thinkerとカワダロボティクスがキッティング作業自動化ロボットシステムを共同開発、CEATEC2024でデモンストレーション予定

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Thinkerとカワダロボティクスがロボットシステムを共同開発
• キッティング作業の自動化を実現するプロトタイプを開発
• CEATEC2024でデモンストレーションを実施予定

Thinkerとカワダロボティクスによるキッティング作業自動化ロボットシステムの共同開発

株式会社Thinkerとカワダロボティクス株式会社は、キッティング作業の自動化を可能にするロボットシステムのプロトタイプを2024年10月10日に共同開発した。このシステムは、Thinkerの近接覚センサーを搭載したロボットハンド「Think Hand F」とカワダロボティクスのヒト型協働ロボット「NEXTAGE」を組み合わせることで実現された。両社の技術を融合させることで、従来のキッティング自動化における課題解決を図っている。^[1]

開発されたプロトタイプは、多種の部品に柔軟に対応できる近接覚センサーの力を活かし、作業者一人分のスペースで設置・運用が可能な点が特徴だ。これにより、製造現場での部品や材料の準備作業を効率化し、生産性の向上に貢献することが期待される。Thinkerは今後もカワダロボティクスと協力し、現場での実証実験を重ねながらキッティングの自動化に取り組んでいく方針を示している。

共同開発されたプロトタイプは、2024年10月15日から幕張メッセで開催される「CEATEC2024」に出展される予定だ。展示ブースではロボットシステムのデモンストレーションが実施され、来場者は実際の動作を確認することができる。さらに、Thinker取締役CTOの中野基輝氏がピッチステージに登壇し、近接覚センサーが変えるロボットの未来について講演を行う予定となっている。

Thinkerとカワダロボティクスのロボットシステム概要

CEATEC2024 Thinker展示ブースの詳細はこちら

キッティングについて

キッティングとは、製造現場において特定のプロダクトの組み立てに必要な部品や材料などを揃えて準備する作業のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 製品の組み立て効率を向上させる重要な準備工程
• 多種多様な部品や材料を正確に選別し配置する必要がある
• 作業の精度と速度が生産性に直結する

従来のキッティング作業では、異なる種類の部品を柔軟に扱うことができるロボットハンドの不足や、それに対応しようとするとシステムが大型化してしまうという課題があった。Thinkerとカワダロボティクスの共同開発によるロボットシステムは、この課題に対して近接覚センサーと小型の協働ロボットを組み合わせることで解決策を提示している。

キッティング作業自動化ロボットシステムに関する考察

Thinkerとカワダロボティクスによるキッティング作業自動化ロボットシステムの開発は、製造業における生産性向上と労働力不足解消の観点から非常に意義深い。近接覚センサーを活用した柔軟な部品対応と、コンパクトな設置スペースを実現したことで、中小企業を含む幅広い製造現場への導入が期待できる。一方で、導入コストや既存の生産ラインとの統合など、実用化に向けてはまだ課題が残されているだろう。

今後の課題としては、より複雑な形状の部品や材質の異なる部品への対応、さらなる作業速度の向上などが考えられる。これらの課題に対しては、AIを活用した部品認識技術の高度化や、ロボットハンドの機構改良による把持能力の向上などが解決策として期待される。また、人間の作業者との協調作業を可能にするインターフェースの開発も、生産ラインの柔軟性を高める上で重要になるだろう。

将来的には、このようなロボットシステムがIoTやクラウドと連携し、生産計画に応じて自動的にキッティング内容を最適化する機能の追加が期待される。さらに、AR技術を活用した遠隔操作やメンテナンス支援など、より高度な機能の実装も視野に入れるべきだ。Thinkerとカワダロボティクスの取り組みは、日本の製造業の競争力強化に大きく貢献する可能性を秘めており、今後の発展が楽しみである。

参考サイト

1. ^「〜 Thinker × カワダロボティクス 〜　キッティング作業の自動化を実現するロボットシステムを共同開発 | 株式会社Thinkerのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000106143.html, (参照 24-10-13).

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