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オラクルがHeatWaveの新機能を発表、生成AIとマルチクラウド対応を強化しAWSユーザーの利便性向上へ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • HeatWaveの新機能が発表、生成AIとマルチクラウド対応を強化
  • OCI、AWSで生成AIの簡単かつセキュアな利用が可能に
  • レイクハウス、機械学習アプリケーションの実装を迅速化

HeatWaveの新機能で生成AIとマルチクラウド対応を強化

日本オラクル株式会社は2024年10月10日、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)とAmazon Web Services (AWS)の両方で生成AIをより簡単かつセキュアに利用できる新しいHeatWaveの機能を発表した。この新機能により、お客様はより幅広いユースケースに対応するレイクハウスおよび機械学習アプリケーションを迅速かつセキュアに実装できるようになっている。トランザクション用アプリケーションのパフォーマンスと管理性も向上が期待できるだろう。[1]

HeatWave GenAIは、AWSユーザーがセキュアな生成AIアプリケーションの開発を簡素化しコストを削減するのに役立つ。ユーザーはベクトル・ストアの作成とベクトル埋め込みの自動化、CPU上で実行されるインデータベースLLMやAmazon Bedrockのモデルの使用、Amazon S3内のドキュメントに対する自然言語クエリの実行が可能になる。ベンチマークでは、HeatWaveによるベクトル処理が他のサービスと比較して優れた価格性能比を示している。

HeatWave LakehouseはAmazon S3内の構造化、半構造化、非構造化データに対するクエリを実行し、AWSユーザーがすべてのデータからより迅速にインサイトを得られるよう支援する。JavaScriptのネイティブ・サポートにより、AWSユーザーはJavaScriptでストアド・プロシージャや関数を記述し、HeatWave内でネイティブに実行できるようになった。HeatWave AutopilotのインデックスにはOLTPワークロードに必要な最適なインデックスを予測できる機能を備えている。

HeatWaveの新機能まとめ

HeatWave GenAI HeatWave Lakehouse JavaScriptサポート
主な利点 生成AIアプリケーション開発の簡素化 S3データへの高速クエリ ネイティブJavaScript実行
対象ユーザー AWSユーザー AWSユーザー AWSユーザー
主な機能 ベクトル処理、LLM統合 構造化・非構造化データクエリ JavaScriptプロシージャ・関数
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ベクトル・ストアについて

ベクトル・ストアとは、高次元のベクトルデータを効率的に保存、検索するためのデータベースシステムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • テキストや画像などの非構造化データを数値ベクトルとして表現
  • 類似度に基づく高速な検索が可能
  • 機械学習モデルとの連携に適した構造

HeatWave GenAIではベクトル・ストアの作成とベクトル埋め込みの生成を自動化している。これにより、AWSユーザーは複雑な設定作業なしに生成AIアプリケーションを開発できるようになった。ベクトル・ストアを活用することで、自然言語処理や画像認識など、多様なAIタスクのパフォーマンスを向上させることが可能になる。

HeatWaveの新機能に関する考察

HeatWaveの新機能は、特にAWSユーザーにとって生成AIの活用を大きく促進する可能性がある。インデータベースLLMやベクトル処理の自動化により、AIの専門知識がなくても高度な生成AIアプリケーションを構築できるようになったのは大きな利点である。一方で、AWSとOCIの両環境での運用に関するノウハウの蓄積や、セキュリティ面での懸念が新たな課題として浮上する可能性もあるだろう。

これらの課題に対しては、クラウド間の連携をさらに強化し、統合的な管理ツールを提供することが解決策となり得る。また、セキュリティ面では、クラウド間でのデータ移動時の暗号化やアクセス制御の強化が重要になってくるだろう。今後は、マルチクラウド環境でのAI運用に特化したセキュリティ機能や、より直感的なユーザーインターフェースの提供が期待される。

長期的には、HeatWaveがクラウドネイティブな開発とAI活用の橋渡し役となることが期待される。クラウド間の壁を越えたシームレスなデータ処理とAI機能の提供は、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させる可能性を秘めている。オラクルには、このような革新的な機能を継続的に提供し、クラウドコンピューティングとAIの融合をリードする役割が求められるだろう。

参考サイト

  1. ^ . 「HeatWaveのイノベーションが、新しい生成AIとマルチクラウド対応でさらに進化 | 日本オラクル株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000368.000057729.html, (参照 24-10-13).
  2. Oracle. https://www.oracle.com/jp/

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