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大阪大学とセックが量子マルチプログラミング機能を開発、世界初のクラウドサービスで提供開始し量子コンピューティングの効率化に貢献

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

大阪大学とセックが量子マルチプログラミング機能を開発、世界初のクラウドサービスで提供開始し量子コンピューティングの効率化に貢献

PR TIMES より


記事の要約

  • 大阪大学とセックが量子マルチプログラミング機能を開発
  • 量子コンピュータ・クラウドサービスで世界初提供開始
  • 複数の量子プログラムを並列実行し効率化を実現

大阪大学とセックによる量子マルチプログラミング機能の開発と提供開始

大阪大学量子情報・量子生命研究センターと株式会社セックは、量子コンピュータの活用手法やクラウド環境に関する共同研究開発の成果として、量子マルチプログラミング機能を開発した。この機能は2024年10月15日より、大阪大学の量子コンピュータ・クラウドサービスにて提供が開始された。複数の量子プログラムを1個に結合して実行し結果を分割して返すことで、並列実行を可能にしている。[1]

量子マルチプログラミングをクラウドサービスで提供するのは世界初の試みだ。この機能により、量子コンピュータ資源を効率的に使用できるようになり、量子コンピュータ・クラウドサービスの利用拡大が期待される。現状の量子コンピュータにはノイズがあり、多数の量子ビットを使うことが難しいという課題があったが、本機能によってこの問題の解決に貢献できる可能性がある。

開発された量子マルチプログラミング機能は、ユーザーが指定した複数の量子プログラムを並列実行することができる。現在提供が開始されたのは、並列実行する量子プログラムをユーザーが指定するマニュアルモードだが、量子チップの空き状況を確認して自動で並列実行するオートモードも開発中だ。この機能により、量子コンピュータの利用効率が向上し、実行待ち時間の短縮が期待される。

量子マルチプログラミング機能の特徴まとめ

機能概要 利点 提供状況
マニュアルモード ユーザー指定の複数プログラムを並列実行 資源の効率的利用 提供開始
オートモード 空き状況を確認し自動で並列実行 さらなる効率化 開発中
実行方法 プログラムの結合と結果の分割 並列実行の実現 実装済み
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量子マルチプログラミングについて

量子マルチプログラミングとは、量子コンピュータのスループットを向上させるため、複数の独立した量子回路を並行処理する技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 複数の量子プログラムを1個に結合して実行
  • 結果を分割して各プログラムに対応付け
  • 量子コンピュータ資源の効率的利用を実現

量子マルチプログラミングの実現により、現状の量子コンピュータが抱える課題の一つである、ノイズによる多数の量子ビット使用の困難さに対処できる可能性がある。研究論文の量子計算で利用されている量子ビット数は平均10量子ビット程度という調査結果も報告されており、この技術によって64量子ビットチップの未使用部分を効率的に活用することが可能になるだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「大阪大学量子情報・量子生命研究センターとセック、量子プログラムを高速化する量子マルチプログラミング機能を開発/大阪大学の量子コンピュータ・クラウドサービスで提供開始 | 株式会社セックのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000096605.html, (参照 24-10-18).

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