久我山病院がベビーケアルーム「mamaro」を導入、世田谷区内の病院では初の試み

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

久我山病院にベビーケアルーム「mamaro」を設置
東京都スマートサービス実装促進プロジェクトの一環
世田谷区内の病院で初めての「mamaro」導入

久我山病院へのベビーケアルーム「mamaro」設置による患者サービス向上

Trim株式会社は、授乳・離乳食・おむつ替えなどができる設置型ベビーケアルーム「mamaro」を2024年10月21日より社会福祉法人康和会久我山病院に設置し、運用を開始した。久我山病院は1947年の設立以来、地域の中核・密着型の病院として信頼を得ており、今回の「mamaro」導入は患者の利便性向上を目的としている。^[1]

「mamaro」は2017年のローンチ以降、全国の公共施設や商業施設を中心に設置が進められ、2024年8月には累計設置台数700台、累計利用回数100万回を突破した。既存のスペースを活用し、工事を必要とせずに手軽に設置可能な点が特徴で、今回の導入は世田谷区内の病院では初めてとなる。

本プロジェクトは東京都スマートサービス実装促進プロジェクト「Be Smart Tokyo」の一環として実施されており、スマートサービス実装促進事業者である株式会社デジタルガレージの支援を受けている。この取り組みにより、病院における子育て世代へのサポート体制が強化され、地域医療サービスの質の向上が期待される。

ベビーケアルーム「mamaro」の特徴まとめ

	設置スペース	主な機能	ソフトウェア機能	設置場所の特徴
サイズと設置	畳1畳ほど	授乳・離乳食・おむつ替え	利用状況リアルタイム確認	工事不要で手軽に設置可能
室内設備	高さ203cm、幅180cm、奥行90cm	ソファ、可動式ソファ、モニター	利用者データ取得	性別問わず利用可能
特徴	完全個室型	コンセント完備	スマートフォンアプリ連動	D&IやSDGs取り組みに貢献

「mamaro」の詳細はこちら

スマートサービス実装促進プロジェクトについて

スマートサービス実装促進プロジェクトとは、先端技術を活用して便利で快適な都市「スマート東京」の実現を目指す東京都の取り組みのことを指している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

スタートアップ等と各エリアの協働を促進
都民の暮らしの利便性・QOL向上を目指す
新しいサービスをスピーディに生み出すことを目的とする

「Be Smart Tokyo」と呼ばれるこのプロジェクトは、独創性と機動力を持つスタートアップ企業の力を活用し、都市の様々な課題解決や新たな価値創造を目指している。久我山病院への「mamaro」導入もこのプロジェクトの一環であり、医療施設における子育て支援の新たなモデルケースとなることが期待されている。

ベビーケアルーム「mamaro」の導入に関する考察

「mamaro」の久我山病院への導入は、医療施設における子育て支援の新たな形として評価できる。特に、既存のスペースを活用し工事不要で設置できる点は、病院運営の負担を軽減しつつ、患者サービスを向上させる効果的な方法だ。一方で、利用者のプライバシー保護や衛生管理など、医療施設特有の課題にも配慮が必要となるだろう。

今後の課題としては、利用状況データの適切な管理や、混雑時の利用ルールの策定などが考えられる。これらの問題に対しては、病院スタッフとTrim社の連携強化や、利用者からのフィードバックを積極的に取り入れることで解決できる可能性がある。また、多言語対応や障害者向けの機能追加など、よりインクルーシブな設計への進化も期待したい。

「mamaro」の導入を契機に、病院全体のファミリーフレンドリーな環境整備が進むことも考えられる。待合室や診察室のデザイン見直し、子連れ患者向けの診療時間帯の設定など、総合的な子育て支援策の展開に発展することを期待したい。このような取り組みが他の医療施設にも波及することで、社会全体の子育て環境の向上につながるだろう。