MicrosoftがSharePoint SendEmail APIの提供終了を発表、Microsoft Graph APIへの移行が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

SharePoint SendEmail APIが2025年10月31日に提供終了
Power AutomateではOutlookコネクタへの移行が必要
カスタムコードではMicrosoft Graph APIへの移行が推奨

SharePoint SendEmail APIの提供終了と移行対応について

MicrosoftはSharePointのメール送信機能であるSharePoint SendEmail APIの提供を2025年10月31日に終了することを発表した。SharePoint SendEmail APIはPower Automateやカスタムコードなどでメール送信機能を実装する際に広く利用されており、SharePoint内でのメール送信に重要な役割を果たしていた。^[1]

SharePoint SendEmail APIの提供終了に伴い、Power Automateを利用しているユーザーは「Send an email」アクションを持つOutlookコネクタへの移行が必要となった。Outlookコネクタはメール送信機能を包括的にサポートしており、Power Automateのワークフローをシームレスに継続することが可能になるだろう。

カスタムコードやカスタムワークフローを利用している開発者は、Microsoft Graph APIのuser:SendMail APIへの移行が推奨されている。Microsoft Graph APIはモダンな開発環境に適応しており、より柔軟なメール送信機能の実装が可能になることが期待できるだろう。

SharePoint SendEmail API移行の重要ポイント

項目	詳細
提供終了日	2025年10月31日
影響範囲	Power Automate、カスタムコード、カスタムワークフロー
移行先API	Outlookコネクタ、Microsoft Graph API
移行期限	2025年10月31日まで

Microsoft Graph APIについて

Microsoft Graph APIとは、Microsoft 365サービス全体のデータやサービスにアクセスするための統合APIで、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

統一されたエンドポイントによる各種サービスへのアクセス
RESTful APIによる簡潔な実装と豊富な機能
強力な認証と権限管理機能の提供

SharePoint SendEmail APIからの移行先として推奨されているMicrosoft Graph APIのuser:SendMail APIは、メール送信機能を包括的にサポートしている。Microsoft Graph APIを利用することで、SharePointだけでなくMicrosoft 365全体のサービスとシームレスに連携したメール送信機能を実装することが可能になる。

SharePoint SendEmail APIの提供終了に関する考察

SharePoint SendEmail APIの提供終了は、Microsoft 365プラットフォーム全体のモダン化という観点で重要な意味を持っている。従来のSharePointに特化したAPIからMicrosoft Graph APIへの移行は、より統合された開発環境の実現につながるだろう。ただし、既存のシステムやワークフローの移行には相応の工数が必要になることが予想される。

移行に際して最も懸念されるのは、カスタムコードやカスタムワークフローを利用している組織の対応だ。Microsoft Graph APIは高機能である一方で、SharePoint SendEmail APIとは異なる実装方法が必要となるため、開発者の学習コストや既存システムの改修コストが発生することが考えられる。

今後はMicrosoft Graph APIを中心としたAPI体系への統合が加速することが予想される。SharePoint SendEmail APIの提供終了を契機に、より柔軟で拡張性の高いメール送信機能の実装が可能になることが期待できるだろう。Microsoft Graph APIの活用により、より統合されたコミュニケーション基盤の構築が実現できるはずだ。