YKK APがMOVO Berthを全30拠点に導入、物流効率化で荷待ち時間43%削減を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

YKK APがMOVO Berth導入で物流効率化を推進
全国30拠点への導入で荷待ち時間が43%削減
物流ビッグデータラボ参画で共同輸配送を目指す

YKK APのMOVO Berth全拠点導入による物流効率化の実現

HacobuはYKK APが全国の製造・物流30拠点全てにトラック予約受付サービスMOVO Berthを導入したことを2024年11月5日に発表した。2024年1月から2拠点での試験導入を開始し、2024年2月から全国展開を進め、2024年9月には全拠点への導入が完了している。導入後の月間予約数は2万件を超え、予約率は96%を記録しているのだ。^[1]

MOVO Berthの導入により、東北製造所では1台あたりの平均荷待ち時間が導入前と比較して43%短縮されることに成功した。また荷待ち・荷役時間の管理業務データ化により月間43.4時間の業務削減が実現され、1人あたりの業務時間を27.1%削減することが可能になっている。

YKK APは2024年8月にHacobuが立ち上げた物流ビッグデータラボに参画し、MOVOに蓄積された物流ビッグデータを企業間で共有・分析することで、異業種間での共同輸配送の実現を目指している。データを活用した個社最適の推進と社会全体の物流最適化への貢献が期待されるだろう。

MOVO Berthによる効率化の成果まとめ

項目	詳細
導入期間	2024年1月から9月
導入拠点数	全国の製造・物流30拠点
予約状況	月間予約数2万件超、予約率96%
荷待ち時間削減	東北製造所で43%短縮
業務効率化	月間43.4時間削減（1人あたり27.1%削減）

MOVO Berthの詳細はこちら

物流2024年問題について

物流2024年問題とは、トラックドライバーの時間外労働の上限規制により輸送能力不足が懸念される問題のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

長時間労働の是正による輸送能力への影響
物流効率化の法的義務付けの強化
デジタル技術活用による解決策の必要性

政府は2024年5月に改正物流関連2法を公布し、一定規模以上の事業者に物流効率化を義務付けることとなった。MOVO Berthのような予約受付システムの導入は、荷待ち時間の削減や業務効率化を通じて物流2024年問題への対策として有効な手段となっている。

MOVO Berth導入に関する考察

MOVO Berth導入による荷待ち時間の43%削減は、トラックドライバーの労働環境改善において画期的な成果と言えるだろう。物流現場における非効率な待ち時間が大幅に削減されることで、ドライバーの時間外労働削減につながり、2024年問題への効果的な対策となることが期待できる。

今後は予約システムの運用においてドライバーや運送会社側の急な予定変更への対応が課題となる可能性がある。柔軟な予約変更機能やAIを活用した最適な時間枠の提案など、より使いやすいシステムへの進化が望まれるところだ。企業間でのデータ共有による共同配送の実現も、さらなる効率化のカギとなるだろう。

物流ビッグデータラボへの参画は、業界全体の最適化に向けた重要な一歩となっている。データに基づく配車計画の最適化や、異業種間での効率的な輸配送ネットワークの構築など、新たな物流の形が見えてくるはずだ。持続可能な物流インフラの実現に向けて、さらなる革新が期待される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「YKK APとHacobu、物流「2024年問題」対策を加速し、データ駆動型の物流効率化へ | 株式会社Hacobuのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000255.000018703.html, (参照 24-11-06).

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