セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-07

【CVE-2024-10732】Tongda OA 2017にSQL injection脆弱性、バージョン11.0から11.10まで影響し早急な対応が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Tongda OA 2017のSQL injection脆弱性が発見
• 被害はバージョン11.0から11.10まで影響
• CVSSスコアは中程度で複数バージョンで評価

Tongda OA 2017のSQL injection脆弱性

Tongda OA 2017において、/module/word_model/view/index.phpファイル内の未知の機能にSQL injectionの脆弱性が発見され、2024年11月3日に公開された。脆弱性は遠隔から攻撃可能で、query_str引数の操作によってSQL injectionが実行できる状態となっており、すでにエクスプロイトが公開されている状態だ。^[1]

この脆弱性はTongda OA 2017のバージョン11.0から11.10までの全てのバージョンに影響を与えることが判明している。CVSSスコアは複数のバージョンで評価されており、バージョン4.0では5.3（Medium）、バージョン3.1と3.0では6.3（Medium）となっている。

脆弱性は【CVE-2024-10732】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはSQL Injection（CWE-89）に分類されている。脆弱性の特徴として、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低く、実行には特権が必要とされている。

Tongda OA 2017の脆弱性詳細まとめ

SQL Injectionについて

SQL Injectionとは、Webアプリケーションのデータベースに対して不正なSQLコマンドを実行できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩のリスクがある
• Webアプリケーションで最も一般的な攻撃の一つ

Tongda OA 2017の脆弱性では、/module/word_model/view/index.phpファイル内のquery_str引数の処理においてSQL Injectionが可能となっている。攻撃者は遠隔からこの脆弱性を悪用してデータベースに不正なコマンドを実行できる状態であり、すでにエクスプロイトも公開されているため早急な対応が必要だ。

Tongda OA 2017の脆弱性に関する考察

Tongda OA 2017の脆弱性は、基本的なセキュリティ対策であるSQLインジェクション対策が不十分であったことが大きな問題点となっている。特に/module/word_model/view/index.phpファイルにおけるquery_str引数の処理において、入力値の検証やサニタイズが適切に行われていなかった点は、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの重要性を再認識させる結果となった。

今後の課題として、類似の脆弱性を防ぐためのコードレビューやセキュリティテストの強化が必要となるだろう。特にデータベースアクセスを行う部分については、プリペアドステートメントの使用やエスケープ処理の徹底など、基本的なセキュリティ対策の実装を確実に行うことが求められる。開発チームには、セキュリティ専門家との連携を強化し、定期的な脆弱性診断を実施することを推奨したい。

将来的には、自動化されたセキュリティテストツールの導入や、継続的なセキュリティトレーニングの実施が重要となるだろう。特にオープンソースプロジェクトにおいては、コミュニティ全体でセキュリティ意識を高め、脆弱性の早期発見と修正のサイクルを確立することが望まれる。複数のバージョンに影響を与える脆弱性が発見された場合の対応プロセスも整備する必要がある。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10732, (参照 24-11-07).

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