公開:

【CVE-2024-8587】AutoCAD 2025.1でHeap Based Buffer Overflow脆弱性が発見、重大な影響の可能性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • AutoCAD 2025.1でSLDPRTファイル解析の脆弱性を確認
  • Heap Based Buffer Overflowによる任意コード実行が可能
  • 脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で7.8(HIGH)に評価

AutoCAD 2025.1におけるHeap Based Buffer Overflow脆弱性

Autodeskは2024年10月29日、AutoCAD 2025.1においてSLDPRTファイルの解析時にHeap Based Buffer Overflowの脆弱性が発見されたことを公開した。この脆弱性は悪意のあるSLDPRTファイルを解析する際にodxsw_dll.dllで発生し、攻撃者によってシステムクラッシュや機密データの漏洩、任意のコード実行などの危険性が指摘されている。[1]

脆弱性はCVSS v3.1で評価され、深刻度は7.8(HIGH)とされており、攻撃の複雑さは低く特権は不要だが、ユーザーの関与が必要となっている。この脆弱性は【CVE-2024-8587】として識別され、CWEによる脆弱性タイプはHeap-based Buffer Overflow(CWE-122)に分類されている。

AutodeskはWindowsプラットフォーム上で動作するAutoCAD 2025.1のユーザーに対して、セキュリティアップデートの適用を推奨している。SSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)の評価では、自動化された攻撃の可能性は無いものの、総合的な技術的影響が指摘されている。

AutoCAD 2025.1の脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-8587
影響を受けるバージョン AutoCAD 2025.1
CVSS v3.1スコア 7.8(HIGH)
脆弱性の種類 Heap-based Buffer Overflow
CWE分類 CWE-122
セキュリティアドバイザリの詳細はこちら

Heap-based Buffer Overflowについて

Heap-based Buffer Overflowとは、プログラムの実行時にメモリのヒープ領域で発生するバッファオーバーフローの一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 動的に確保されたメモリ領域での境界チェックの不備
  • メモリの破壊による任意コード実行の可能性
  • システムクラッシュやデータ改ざんのリスク

AutoCAD 2025.1で発見された脆弱性は、SLDPRTファイルの解析時にodxsw_dll.dllでHeap-based Buffer Overflowが発生する。この脆弱性を悪用されると、攻撃者は現在のプロセスのコンテキストで任意のコードを実行できる可能性があり、システムのセキュリティに深刻な影響を及ぼす可能性がある。

AutoCAD 2025.1の脆弱性に関する考察

AutoCADのような専門的なCADソフトウェアにおける脆弱性は、製造業や建設業など重要なインフラに関わる業界に大きな影響を及ぼす可能性がある。特にSLDPRTファイルは3DCADデータとして広く使用されており、業務データの完全性や機密性が損なわれる可能性があることは深刻な問題だ。

今後はファイル形式の変換や解析における入力検証の強化が必要となるだろう。特にサードパーティ製のファイル形式を扱う際のセキュリティチェックの厳格化や、バッファサイズの適切な管理が重要な課題となる。さらにAutoCADユーザーに対するセキュリティ意識の啓発も不可欠だ。

将来的にはAIを活用した異常検知システムの導入や、ファイル解析時の仮想環境の活用なども有効な対策となり得る。Autodeskにはセキュリティパッチの迅速な提供と、より堅牢なファイル処理メカニズムの実装が期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-8587, (参照 24-11-09).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「セキュリティ」に関するコラム一覧「セキュリティ」に関するニュース一覧
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。