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【CVE-2024-23309】LevelOne WBR-6012に認証バイパスの脆弱性、IPアドレス認証の設計上の問題で不正アクセスの危険性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • LevelOne WBR-6012 R0.40e6に認証バイパスの脆弱性
  • IPアドレスによる認証に依存する設計上の問題
  • 攻撃者がセッショントークンなしでアクセス可能

LevelOne WBR-6012の認証バイパス脆弱性

Cisco Talosは2024年10月30日、LevelOne WBR-6012ルーター(ファームウェアバージョンR0.40e6)のWeb認証において、深刻な認証バイパスの脆弱性【CVE-2024-23309】を発見したと公開した。この脆弱性はクライアントIPアドレスを認証に利用する設計上の問題により、攻撃者がIPアドレスを偽装することで不正アクセスが可能になるという重大な問題である。[1]

脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で9.0(Critical)と評価されており、攻撃者は認証を必要とせずにシステムに対して重大な影響を与えることが可能となる。この脆弱性は攻撃条件の複雑さは高いものの、特権は不要で、ユーザーの操作も必要としないため、システムの機密性と完全性に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

この脆弱性はCWE-291(認証におけるIPアドレスへの依存)に分類されており、セッショントークンによる適切な認証が実装されていないことが根本的な原因となっている。攻撃者はIPアドレスの偽装により管理者権限を取得し、ルーターの設定変更や情報漏洩などの攻撃を実行できる可能性が指摘されている。

LevelOne WBR-6012の脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-23309
影響を受ける製品 LevelOne WBR-6012(ファームウェアR0.40e6)
脆弱性の種類 認証バイパス(CWE-291)
CVSS評価 9.0(Critical)
攻撃要件 特権不要、ユーザー操作不要
発見者 Patrick DeSantis(Cisco Talos)
脆弱性の詳細はこちら

認証バイパスについて

認証バイパスとは、システムの認証メカニズムを回避して不正にアクセスを取得する脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 正規の認証プロセスを迂回して権限を取得
  • 設計上の欠陥や実装の不備が原因
  • システムの重要な機能への不正アクセスが可能

LevelOne WBR-6012の事例では、クライアントのIPアドレスのみに依存した認証方式が採用されており、セッショントークンによる適切な認証が実装されていないことが脆弱性の原因となっている。この設計上の欠陥により、攻撃者はIPアドレスを偽装するだけで管理者権限を取得し、システムの重要な機能にアクセスすることが可能となっている。

LevelOne WBR-6012の認証バイパス脆弱性に関する考察

LevelOne WBR-6012の認証バイパス脆弱性は、IoT機器のセキュリティ設計における基本的な問題を浮き彫りにしている。IPアドレスのみに依存した認証方式は実装が簡単である一方、現代のネットワーク環境では容易に突破される可能性があり、特にルーターのような重要なネットワーク機器において深刻なリスクとなっている。

今後同様の問題を防ぐためには、多要素認証やセッショントークンを用いた認証など、より強固な認証メカニズムの実装が不可欠となる。特にIoT機器のファームウェア開発においては、セキュリティバイデザインの考え方を取り入れ、設計段階から脆弱性を作り込まないような取り組みが重要になってくるだろう。

また、IoT機器メーカーには定期的なセキュリティ監査や脆弱性診断の実施、迅速なパッチ提供体制の整備が求められる。今回の脆弱性の発見を契機に、IoT機器全般のセキュリティレベル向上につながることが期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-23309, (参照 24-11-12).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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