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公開：2024-11-14

日揮HDがtozeroへのCVCファンド出資を発表、リチウムイオン電池リサイクル技術の実用化に向け前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 日揮HDがtozeroへCVCファンドを通じて出資
• LIBから重要鉱物を効率的にリサイクルする技術を開発
• 循環型経済の促進とカーボンニュートラル実現を目指す

日揮HDのtozeroへの出資とLIBリサイクル技術への期待

日揮ホールディングスは日揮株式会社と共同運営するCVCファンド「JGC MIRAI Innovation Fund」を通じて、2024年11月13日にtozeroへの出資を発表した。tozeroはあらゆる種類のリチウムイオン電池からリチウムなどの重要鉱物を効率的にリサイクルする画期的な技術を開発しており、循環型経済の促進を目指している。^[1]

リチウムイオン電池の原料となるレアメタルは、グローバルサプライチェーンの不安定化や電気自動車の普及に伴う供給不足が懸念されている状況にある。欧州における電池規則や環境負荷低減の社会要請から、リチウムイオン電池のリサイクルの必要性が年々高まっているのだ。

日揮グループは本出資を通じて、tozeroの技術と非鉄金属製錬分野で培ったエンジニアリング技術を活用し、国内外でのリチウムイオン電池リサイクル事業の展開を検討している。関係各社との連携体制を構築し、カーボンニュートラルと循環型社会の実現に寄与することを目指すだろう。

tozeroのLIBリサイクル事業の概要

tozeroの詳細はこちら

ブラックマスについて

ブラックマスとは、使用済みリチウムイオン電池を粉状にした原料のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• リチウムイオン電池を粉砕処理して得られる黒色の粉末状物質
• リチウムなどの重要鉱物が含まれている
• リサイクル工程における中間生成物として重要

tozeroが開発したプロセスでは、ブラックマスからリチウムとその他の鉱物を効率的に分離・回収することが可能となっている。回収された材料はサプライチェーンに再導入され、新たなリチウムイオン電池の製造に活用されることで、資源の循環利用に貢献している。

LIBリサイクル技術に関する考察

tozeroのリチウムイオン電池リサイクル技術は、資源の有効活用と環境負荷低減の両面で重要な意義を持っている。特に電気自動車の普及が加速する中、リチウムなどのレアメタルの安定供給確保は喫緊の課題となっており、効率的なリサイクル技術の確立は持続可能な社会の実現に大きく貢献するだろう。

今後は、回収効率のさらなる向上やコスト削減が課題となる可能性がある。また、リチウムイオン電池の技術進化に伴い、新たな材料や構造に対応したリサイクル技術の開発も必要となってくるだろう。

さらに、グローバルでの回収ネットワークの構築や各国の規制対応も重要な課題となる。リサイクル技術の標準化や国際的な連携体制の確立により、より効率的な資源循環システムの構築が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「CVCファンドを通じ、あらゆる種類のリチウムイオン電池（LIB）から重要鉱物を効率的にリサイクルするtozeroへ出資 | 日揮ホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000240.000065135.html, (参照 24-11-14).

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