ソニーがMonitor & Control Ver2.2.0をリリース、モニタリング機能の強化と11機種のカメラ対応により映像制作の効率化を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Monitor & Controlの新バージョンVer2.2.0がリリース
モニタリング機能の使いやすさが大幅に向上
11機種のカメラに対応し機能性が拡充

ソニーがMonitor & Control Ver2.2.0をリリースしモニタリング機能を強化

ソニーは映像クリエイター向けのモバイルアプリケーション「Monitor & Control」の新バージョンVer2.2.0を2024年11月13日にリリースした。この新バージョンではモニタリング機能がさらに使いやすくなり、BURANO、PXW-Z200/HXR-NX800、FX6、FX3、FX30、α1、α9 III、α7R V、α7S III、α7 IV、ZV-E1の11機種で利用可能になっている。^[1]

Monitor & Controlの新バージョンでは、スマートフォンやタブレット端末の大画面を活用したワイヤレス映像モニタリングや、高精度な露出決定とフォーカス操作が可能になった。アプリケーションには波形モニターやフォルスカラー、ヒストグラム、ゼブラなどの露出補助ツールが搭載され、より精度の高い露出決定をサポートするだろう。

さらにタッチフォーカスやAF感度調整などのさまざまなフォーカス設定や操作が可能になり、画面側部の操作バーでは直観的なピント合わせが実現した。また、マルチカメラモニタリング機能により、最大4台までのカメラを1台のiPadにワイヤレス接続し、モニタリングと設定変更が可能である。

Monitor & Control Ver2.2.0の主な機能まとめ

項目	詳細
対応機種	BURANO、PXW-Z200/HXR-NX800、FX6、FX3、FX30、α1、α9 III、α7R V、α7S III、α7 IV、ZV-E1
モニタリング機能	波形モニター、フォルスカラー、ヒストグラム、ゼブラ表示
フォーカス設定	タッチフォーカス、AF感度調整、直観的な操作バー
接続方式	ワイヤレス接続、USB経由の有線接続
マルチカメラ機能	最大4台までのカメラを1台のiPadに接続可能

波形モニターについて

波形モニターとは、映像信号の輝度や色情報をグラフ化して表示する専門的な測定ツールのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

映像の露出レベルをリアルタイムで数値化して表示
画像の各部分の明るさを正確に測定可能
映像制作における適切な露出設定をサポート

Monitor & Control Ver2.2.0では波形モニターがスマートフォンやタブレットの大画面で利用可能になり、より精密な露出調整が実現した。映像制作現場において波形モニターの活用により、高品質な映像制作をサポートする機能として重要な役割を果たしている。

Monitor & Control Ver2.2.0に関する考察

Monitor & Control Ver2.2.0のモニタリング機能の強化は、映像制作ワークフローの効率化において重要な進歩を遂げている。特にスマートフォンやタブレットの大画面を活用したワイヤレスモニタリングは、撮影現場での機動性を高め、クリエイターの創造性を支援する重要な要素となっているだろう。

今後の課題として、複数台のカメラを同時にモニタリングする際のネットワーク負荷や安定性の確保が挙げられる。この問題に対しては、より効率的な映像圧縮技術の採用や、ネットワークの帯域制御機能の実装などが解決策として考えられるだろう。

将来的には、AIを活用した自動露出補正やフォーカスアシスト機能の追加が期待される。さらにクラウド連携によるリモートモニタリングや、複数ロケーション間でのリアルタイム映像共有など、より柔軟な撮影ワークフローを実現する機能の実装も望まれる。