セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-27

【CVE-2024-11522】IrfanView 4.67.0.0でDXFファイル解析の脆弱性が発見、リモートコード実行の危険性が明らかに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IrfanViewにDXFファイル解析の脆弱性が発見
• リモートでの任意コード実行が可能な深刻な問題
• IrfanView 4.67.0.0が影響を受けることが判明

IrfanView 4.67.0.0のDXFファイル解析における脆弱性

Zero Day Initiativeは2024年11月22日、IrfanViewにDXFファイル解析時のメモリ破損によるリモートコード実行の脆弱性を発見したと発表した。この脆弱性は【CVE-2024-11522】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはメモリバッファの境界内での操作の不適切な制限（CWE-119）に分類されている。^[1]

この脆弱性は、攻撃者が悪意のあるページの訪問やファイルを開かせることで攻撃を実行できる状態にある。具体的にはDXFファイルの解析時にユーザー入力データの適切な検証が行われないことに起因しており、メモリ破損を引き起こす可能性が非常に高いことが判明している。

CVSSスコアは7.8（High）と評価されており、攻撃の複雑さは低く特権は不要だが、ユーザーの操作が必要とされている。現在のプロセスのコンテキストで任意のコードが実行可能な状態であり、機密性、整合性、可用性のすべてに高い影響があるとされている。

IrfanViewの脆弱性詳細

メモリ破損について

メモリ破損とは、プログラムが意図しない方法でメモリを操作することによって引き起こされるセキュリティ上の脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• バッファオーバーフローやメモリリークの原因となる
• 任意のコード実行やシステムクラッシュを引き起こす可能性がある
• 入力データの不適切な検証により発生することが多い

IrfanViewの事例では、DXFファイルの解析処理においてユーザーが提供するデータの検証が不十分であることが原因でメモリ破損が発生している。この種の脆弱性は攻撃者によって悪用された場合、システム上で任意のコードを実行される可能性があり、深刻なセキュリティリスクとなっている。

IrfanViewの脆弱性に関する考察

DXFファイル形式は広く使用されている画像フォーマットであり、IrfanViewのような画像ビューアソフトウェアでの脆弱性は大きな影響を及ぼす可能性がある。特にユーザー入力データの検証が不十分な状態で放置されていた点は、セキュリティ設計における重要な課題として認識すべきだろう。

今後は入力値の厳密な検証やメモリ管理の改善、そしてセキュアコーディングの徹底が求められる。特にファイル形式の解析を行うソフトウェアでは、バッファオーバーフローやメモリ破損を防ぐための堅牢な実装が不可欠である。

また、ユーザー側でも信頼できないソースからのファイルを開く際には十分な注意が必要となる。セキュリティアップデートの迅速な適用や、不審なファイルの取り扱いに関するガイドラインの整備も重要な対策となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11522, (参照 24-11-27).

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