セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-27

【CVE-2024-11533】IrfanView 4.67.0.0にDXFファイル解析の脆弱性、リモートコード実行のリスクが深刻に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IrfanView 4.67.0.0にDXFファイル解析の脆弱性が発見
• リモートコード実行による任意のコード実行が可能
• ユーザーの関与が必要な高リスクの脆弱性

IrfanView 4.67.0.0のDXFファイル解析における脆弱性

Zero Day Initiativeは2024年11月22日、画像ビューワーソフトIrfanView 4.67.0.0にDXFファイル解析における脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性はCVE-2024-11533として識別され、ユーザーが悪意のあるページを訪問したりファイルを開いたりすることで攻撃者による任意のコード実行が可能になる深刻な問題である。^[1]

この脆弱性は、DXFファイルの解析処理においてユーザー入力データの適切な検証が行われていないことに起因している。攻撃者は割り当てられたバッファの終端を超えた書き込みを引き起こすことが可能で、現在のプロセスのコンテキストでコードを実行できる状態にある。

CVSSスコアは7.8で深刻度は「HIGH」に分類されており、攻撃元区分はローカル、攻撃条件の複雑さは低いとされている。特権レベルは不要だがユーザーの関与が必要とされ、機密性・完全性・可用性への影響が高いと評価されている。

IrfanView 4.67.0.0の脆弱性詳細

Out-of-bounds Writeについて

Out-of-bounds Writeとは、プログラムが割り当てられたメモリ領域の範囲を超えてデータを書き込む脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• バッファオーバーフローを引き起こす可能性がある深刻な脆弱性
• メモリ破壊による任意のコード実行のリスクがある
• 入力データの検証不足が主な原因となる

IrfanViewの事例では、DXFファイルの解析処理においてユーザー入力データの適切な検証が行われていないことにより、この脆弱性が発生している。攻撃者は割り当てられたバッファの終端を超えた書き込みを引き起こすことで、現在のプロセスのコンテキストで任意のコードを実行できる状態となっている。

IrfanViewの脆弱性に関する考察

DXFファイル形式は広く使用されているCADデータ形式であり、IrfanViewのような画像ビューワーでの対応は利便性向上に貢献している。しかし、今回の脆弱性はユーザーの関与があれば攻撃が可能となる深刻な問題であり、特にCADデータを日常的に扱う企業ユーザーにとって大きなリスクとなっている。

今後はファイル形式の対応範囲を広げる際に、より厳密なセキュリティチェックが必要となるだろう。入力データの検証強化やメモリ管理の改善など、基本的なセキュリティ対策の見直しが求められており、特にバッファオーバーフロー対策の強化が重要な課題となっている。

IrfanViewの開発チームには、定期的なセキュリティ監査の実施や脆弱性報告プログラムの確立など、より体系的なセキュリティ対策の導入が期待される。ユーザーの利便性とセキュリティのバランスを保ちながら、安全な画像処理機能を提供し続けることが重要だ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11533, (参照 24-11-27).

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