【CVE-2024-9261】IrfanView 4.66 64bit版にスタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性、任意コード実行のリスクに警戒
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記事の要約
- IrfanViewのSIDファイル解析に脆弱性が発見
- スタックベースのバッファオーバーフローによる任意コード実行が可能
- IrfanView 4.66 64bit版が影響を受ける
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IrfanView 4.66のSIDファイル解析における深刻な脆弱性
Zero Day Initiativeは2024年11月22日、IrfanViewのSIDファイル解析機能においてスタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性はCVE-2024-9261として識別されており、悪意のあるページの閲覧やファイルを開くことで攻撃者による任意のコード実行を許してしまう可能性がある。[1]
この脆弱性はユーザーが提供したデータの長さを適切に検証せずにスタックベースのバッファにコピーすることに起因している。攻撃者はこの脆弱性を悪用して現在のプロセスのコンテキストでコードを実行することが可能であり、CVSSスコアは7.8と高い深刻度を示している。
影響を受けるのはIrfanView 4.66 64bit版であり、Zero Day Initiativeはこの脆弱性をZDI-CAN-23283として追跡している。SSVCの評価によると、この脆弱性の自動化された悪用は現時点では確認されていないものの、技術的な影響は重大である。
CVE-2024-9261の詳細情報まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性ID | CVE-2024-9261 |
影響を受けるバージョン | IrfanView 4.66 64bit |
CVSSスコア | 7.8 (HIGH) |
脆弱性の種類 | スタックベースのバッファオーバーフロー (CWE-121) |
公開日 | 2024年11月22日 |
更新日 | 2024年11月25日 |
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スタックベースのバッファオーバーフローについて
スタックベースのバッファオーバーフローとは、プログラムのスタック領域に確保されたバッファの境界を超えてデータを書き込んでしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- メモリ破壊による任意コード実行の危険性
- 入力データの長さチェック不備が主な原因
- プログラムのクラッシュや制御フローの改ざんが可能
この種の脆弱性は特にC言語などの低レベル言語で書かれたプログラムでよく見られ、適切な入力検証の欠如が主な原因となっている。IrfanViewの事例では、SIDファイルのパース処理においてユーザー入力の長さチェックが不十分であり、攻撃者が細工したファイルを開かせることで任意のコード実行が可能になってしまう。
IrfanViewの脆弱性に関する考察
IrfanViewの広範な利用状況を考えると、この脆弱性の影響は看過できないものとなる可能性が高い。画像ビューアソフトウェアは一般ユーザーから専門家まで幅広く使用されており、特にSIDファイルの処理機能は音楽関連のファイル処理において重要な役割を果たしている。セキュリティアップデートの提供が急務となるだろう。
今後の対策としては、入力バリデーションの強化やメモリ安全性の向上が必要不可欠となる。特にレガシーコードの見直しやモダンなプログラミング手法の導入により、同様の脆弱性の再発を防ぐことが重要である。開発者コミュニティとの連携を強化し、脆弱性報告システムの整備も検討すべきだ。
長期的には、セキュリティバイデザインの原則に基づいたコードリファクタリングが望まれる。ファイルフォーマットの解析処理は特に注意が必要な領域であり、堅牢なパーサーの実装や適切なメモリ管理の導入が不可欠となるだろう。セキュリティテストの強化と定期的な脆弱性診断の実施も重要な課題となる。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-9261, (参照 24-11-27).
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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