【CVE-2024-11561】IrfanView 4.67.0.0でDXFファイル解析の脆弱性が発見、境界外読み取りによる任意コード実行のリスクが判明
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記事の要約
- IrfanViewにDXFファイル解析の脆弱性が発見
- 攻撃者による任意のコード実行が可能な状態
- ユーザーのアクションが攻撃条件として必要
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IrfanView 4.67.0.0のDXFファイル解析における脆弱性
Zero Day Initiativeは2024年11月22日、IrfanView 4.67.0.0においてDXFファイル解析時に発生する脆弱性【CVE-2024-11561】を公開した。この脆弱性は境界外読み取りの問題に起因しており、攻撃者が悪意のあるページやファイルを介して任意のコードを実行できる可能性があることが判明している。[1]
IrfanViewにおける今回の脆弱性は、DXFファイルの解析処理においてユーザーが提供したデータの適切な検証が行われていないことに起因している。割り当てられたバッファの終端を超えて読み取りが発生する可能性があり、攻撃者は現在のプロセスのコンテキストでコードを実行することが可能である。
Zero Day InitiativeはこのIrfanViewの脆弱性をCVSS v3.0で評価し、基本スコアを7.8(High)と判定している。攻撃は攻撃元区分がローカル、攻撃条件の複雑さは低く、特権は不要だが、ユーザーの関与が必要とされ、影響範囲はローカルに限定されることが明らかになった。
IrfanViewの脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-11561 |
影響を受けるバージョン | IrfanView 4.67.0.0 |
脆弱性の種類 | 境界外読み取り(CWE-125) |
CVSSスコア | 7.8(High) |
攻撃条件 | ユーザーによる悪意のあるページ閲覧またはファイルオープン |
影響範囲 | ローカル環境での任意コード実行 |
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境界外読み取りについて
境界外読み取りとは、プログラムが割り当てられたメモリ領域の範囲を超えてデータを読み取ろうとする脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- メモリ管理の不備により発生する深刻な脆弱性
- プログラムのクラッシュや情報漏洩のリスクが存在
- 攻撃者による任意のコード実行の可能性がある
IrfanViewで発見された境界外読み取りの脆弱性は、DXFファイルを解析する際にユーザーが提供したデータの検証が適切に行われないことが原因となっている。攻撃者は特別に細工したDXFファイルを使用することで、割り当てられたバッファの範囲を超えてデータを読み取り、任意のコードを実行する可能性がある。
IrfanViewの脆弱性に関する考察
IrfanViewの脆弱性は画像ビューアソフトウェアにおける安全性の課題を浮き彫りにしている。DXFファイルのような一般的なファイル形式の処理においても適切なバリデーションが必要不可欠であり、特にメモリ管理に関する厳密な制御が求められることが明確になった。今後は同様の脆弱性を防ぐため、入力値の検証強化やメモリ境界チェックの徹底が必要である。
画像処理ソフトウェアのセキュリティ対策において、ファイルフォーマットの解析処理は特に注意が必要な領域となっている。IrfanViewの開発チームには、今回の脆弱性を踏まえたコードレビューの実施と、より堅牢なメモリ管理システムの実装が望まれる。セキュリティアップデートの迅速な提供も重要な課題となるだろう。
また、ユーザー側でも信頼できないソースからのファイルを開く際には細心の注意を払う必要がある。IrfanViewに限らず、あらゆる画像ビューアソフトウェアにおいて、未知のファイルを扱う際のリスク認識とセキュリティ意識の向上が求められる。今後は、ファイル形式ごとの適切な検証機能の実装も検討する必要があるだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-11561, (参照 24-11-27).
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