アンリツとLITE-ON社がO-RAN Global PlugFest Spring 2024に参加、O-RAN仕様の実装検証に貢献

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

アンリツとLITE-ON社がO-RAN Global PlugFest Spring 2024に参加、O-RAN仕様の実装検証に貢献

PR TIMES より


記事の要約

  • アンリツがO-RAN Global PlugFest Spring 2024に参加
  • LITE-ON社と協業しO-RAN仕様の実装検証に貢献
  • O-RUのテストソリューションを提供し試験時間を短縮

アンリツとLITE-ON社のO-RAN実装検証への貢献

アンリツ株式会社は、O-RAN ALLIANCE主催のO-RAN Global PlugFest Spring 2024に参加したことを2024年8月14日に発表した。このイベントでは、アンリツがLITE-ON Technology Corporationと協業し、O-RAN(オープンな無線アクセスネットワーク)仕様の実装と検証、およびエコシステムの形成に貢献した。O-RAN Global PlugFest Spring 2024は、O-RANの導入を加速させることを目的に、アジア、北米、欧州の18ヶ所のラボで開催された。[1]

アンリツは北米会場(Joint North America PlugFest COSMOS / WINLAB at Rutgers University)に参加し、O-RAN Fronthaul仕様に準拠したO-RU(O-RAN Radio Unit)の試験を実施した。O-RUは、LITE-ON社との協業により提供された5G対応無線基地局装置だ。試験では、O-RAN WG4で定義されたCU-Planeテストシナリオによるコンフォーマンス試験と、3GPP TS38.141-1で定義されているUplink試験に必要なBLER測定が行われた。

アンリツは試験のために、O-DU Emulator、ネットワークマスタ プロ MT1000A、ラジオコミュニーケーションテストステーション MT8000A、および必要なソフトウェアを動作させるための制御PCを提供した。これらのテストソリューションにより、O-RANのテストにおける試験時間の短縮に貢献した。アンリツは今後もO-RANテストソリューションを発展させ、オープンで安全なモバイルネットワークの構築に貢献していく方針だ。

O-RAN Global PlugFest Spring 2024の概要

参加企業 テスト内容 提供機器
主な特徴 アンリツ、LITE-ON社 O-RUのコンフォーマンス試験 O-DU Emulator、MT1000A、MT8000A
目的 O-RANの導入加速 CU-Planeテストシナリオ実施 制御PC提供
開催場所 18ヶ所のラボ(アジア、北米、欧州) BLER測定 必要なソフトウェア提供

O-RANについて

O-RANとは、オープンな無線アクセスネットワークのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 通信事業者および通信機器ベンダ等による団体、O-RAN ALLIANCEの活動
  • 無線アクセスネットワークの拡張性向上とオープン化を目的とする
  • O-RAN ALLIANCEで策定された仕様に基づく標準化

O-RANは、従来のベンダ固有の閉鎖的な無線アクセスネットワークから、オープンで相互運用可能なネットワークへの移行を促進する。O-RAN Global PlugFest Spring 2024のような実装検証イベントは、O-RAN仕様の実用化と普及を加速させる重要な取り組みだ。アンリツとLITE-ON社の協業は、このようなオープンな無線アクセスネットワークの実現に向けた具体的な貢献例として注目される。

O-RAN実装検証に関する考察

アンリツとLITE-ON社のO-RAN Global PlugFest Spring 2024への参加は、オープンな無線アクセスネットワークの実現に向けた重要な一歩だ。特に、O-RUのテストソリューションを提供し、試験時間の短縮に貢献した点は高く評価できる。このような取り組みにより、O-RAN仕様の実装と検証が加速され、多様なベンダによる相互運用可能な製品の開発が促進されるだろう。

しかし、今後O-RANの普及が進むにつれて、セキュリティや性能の一貫性確保などの新たな課題が浮上する可能性がある。これらの問題に対しては、継続的な規格の改善とテストの高度化が求められる。アンリツのようなテストソリューション提供企業には、より複雑化するネットワーク環境に対応した包括的な検証ツールの開発が期待されるだろう。

O-RANの発展には、ハードウェアとソフトウェアの両面での革新が不可欠だ。今後は、AI/ML技術を活用した自律的なネットワーク最適化や、エッジコンピューティングとの統合など、より高度な機能の実装に向けた取り組みが進むと予想される。アンリツには、これらの新技術に対応したテストソリューションの開発を通じて、O-RANエコシステムの更なる発展に貢献することが期待される。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「アンリツとLITE-ON社が協業し、O-RAN Global PlugFest Spring 2024においてO-RAN仕様の実装検証に貢献 | アンリツ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000113.000109169.html, (参照 24-08-16).

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