チカクが「ちかく」サービスを認知症に寄り添う機器展に出展、テレビを活用した親子間コミュニケーション促進へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

チカクが"デジタル近居"サービス「ちかく」を出展
文京区主催「認知症に寄り添う機器展」で展示
テレビ電話で親子の見守りと会話を実現

チカクの「ちかく」サービス、認知症に寄り添う機器展に出展

株式会社チカクは、NTTドコモが提供する"デジタル近居"サービス「ちかく」を2024年9月27日開催の文京区主催「認知症に寄り添う機器展」に出展すると発表した。このサービスは、テレビに接続する専用端末とスマートフォンアプリを用いて離れて暮らす1人暮らしの親の在室状況を確認し、テレビ電話で会話ができる仕組みだ。^[1]

「ちかく」は、親子間のコミュニケーションを促進しつつ、適度な距離感を保つことができる点が特徴となっている。さらに「あんしんモード」を有効にすることで、親の生活リズムの変化を把握する生活ログ機能や、起床未確認時の通知機能、安否確認電話機能など、子世代のニーズに応える機能も備えている。

この出展は、認知症患者数が2040年に約584万人、軽度認知障害者数が約613万人に達するという政府の推計を背景に行われる。東京都では認知症症状のある人の6割以上が在宅で生活しており、住み慣れた地域での生活継続を支援する技術への注目が高まっている。

「ちかく」サービスの主な機能

機能	詳細
在室状況確認	親の在室状況をスマートフォンアプリで確認可能
テレビ電話	親の部屋にいる場合、すぐに会話可能
生活ログ機能	起床・就寝時刻、在室履歴など生活リズムの把握
起床未確認通知	設定時刻を過ぎても起床が確認できない場合に通知
安否確認電話	親の操作なしで部屋の様子を確認可能

エイジテックについて

エイジテックとは、高齢者向けテクノロジーのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

高齢者の生活をサポートする技術やサービスの総称
使いやすさと機能性を両立した設計が特徴
健康管理、安全確保、コミュニケーション支援などが主な用途

チカクは"シニア・ファースト"を掲げ、「高齢者も使える」ではなく「高齢者が使える」プロダクトを追求しているエイジテックスタートアップだ。「ちかく」サービスもこの方針に基づいて開発されており、高齢者にとって使いやすいインターフェースと、家族とのコミュニケーションを促進する機能を兼ね備えている。

「ちかく」サービスに関する考察

「ちかく」サービスの最大の利点は、高齢者の独立性を保ちながら家族との繋がりを維持できる点にある。テレビという馴染みのあるデバイスを活用することで、技術に不慣れな高齢者でも抵抗なく利用できる可能性が高い。一方で、プライバシーの問題や過度の監視感による心理的負担が課題となる可能性があるだろう。

この課題に対しては、利用者が自身のプライバシー設定を細かくカスタマイズできる機能の追加が有効かもしれない。例えば、特定の時間帯のみ在室情報を共有するオプションや、緊急時以外は映像を送信しない設定などが考えられる。また、AIを活用して異常を自動検知し、必要な時のみ家族に通知する機能も有用だろう。

今後は、音声認識技術の向上により、より自然な会話インターフェースの実装が期待される。さらに、他の家電やIoTデバイスと連携することで、高齢者の生活全般をサポートする総合的なプラットフォームへと発展する可能性がある。チカクには、こうした技術革新を取り入れつつ、高齢者の尊厳と自立を尊重したサービス開発を継続してほしい。