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公開：2024-09-16

MOL PLUSが将来宇宙輸送システムに出資、海運×宇宙の新規事業創出へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• MOL PLUSが将来宇宙輸送システムに出資
• 再使用可能な小型ロケット開発事業に参画
• 海運/物流/海洋事業×宇宙分野の新規事業創出を目指す

MOL PLUSの将来宇宙輸送システムへの出資決定

株式会社MOL PLUSは、再使用可能な小型ロケットの開発・製造および打ち上げ事業を行う将来宇宙輸送システム株式会社への出資を2024年9月13日に決定した。将来宇宙輸送システムは「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を、宇宙でも。」というビジョンを掲げ、現在は再使用型の人工衛星打上げ用ロケットの開発に取り組んでいる。^[1]

MOL PLUSは将来宇宙輸送システムの事業ビジョンに共感し、今回の資金調達に参画することを決定した。株式会社商船三井は既に将来宇宙輸送システムが運営する「次世代型宇宙港」のあり方を検討するワーキンググループに参加している。今後は将来宇宙輸送システムとともに再使用型ロケットの洋上離発着事業の検討を進めるなど、海運/物流/海洋事業×宇宙の分野での新規事業の創出にさらに注力していく方針だ。

MOL PLUSは、今後もスタートアップ企業への出資や協業を通じ、スタートアップ企業が持つ斬新なアイデアやテクノロジーと商船三井グループがもつリソースに相乗効果を生ませ、『海運業と社会に新しい価値をプラスする』新規事業の創出を目指し続ける。宇宙関連事業への参入検討は、商船三井グループ新規事業提案制度「MOL Incubation Bridge」を通じて発案・推進されているものである。

MOL PLUSの将来宇宙輸送システムへの出資概要

将来宇宙輸送システムの詳細はこちら

再使用型ロケットについて

再使用型ロケットとは、打ち上げ後に回収して再び使用することができるロケットのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 打ち上げコストの大幅な削減が可能
• 環境負荷の低減に貢献
• 打ち上げ頻度の向上が見込める

将来宇宙輸送システムが開発中の再使用型ロケットは、人工衛星打上げ用に設計されている。この技術は、将来的に有人宇宙輸送サービスや宇宙港ビジネスの展開にも応用される可能性がある。MOL PLUSの出資により、海運業のノウハウを活かした洋上離発着事業の検討が進むことで、宇宙輸送システムの革新的な発展が期待される。

MOL PLUSの宇宙事業参入に関する考察

MOL PLUSの将来宇宙輸送システムへの出資は、海運業界と宇宙産業の融合という点で画期的だ。海運業で培われた物流ノウハウや洋上オペレーションの経験は、宇宙輸送システムの効率化や安全性向上に大きく貢献する可能性がある。特に、再使用型ロケットの洋上離発着事業は、両社の強みを活かせる分野であり、宇宙アクセスの革新につながるだろう。

しかし、宇宙産業への参入には高度な技術的課題や法規制の問題など、乗り越えるべき壁も多い。特に、再使用型ロケットの洋上離発着は前例が少なく、安全性の確保や環境影響の評価など、慎重な検討が必要となる。これらの課題に対しては、海運業界の安全管理ノウハウを活用しつつ、宇宙機関や関連企業との緊密な連携が解決の鍵となるだろう。

今後、MOL PLUSには宇宙輸送の商業化を見据えた長期的なビジョンの策定が求められる。例えば、宇宙デブリの回収や軌道上サービスなど、海洋環境保護の知見を活かせる新たな宇宙事業の創出も期待できる。また、宇宙港の運営ノウハウを地上の港湾管理に応用するなど、宇宙事業で得た知見を既存事業にフィードバックすることで、海運業全体の革新につなげることができるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「商船三井CVC(MOL PLUS)が再使用可能な小型ロケットの開発、製造を行う将来宇宙輸送システムへの出資を決定 | 株式会社MOL PLUSのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000080050.html, (参照 24-09-16).

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