ハードウェア

HARDWARE

公開：2024-06-24

Bluetooth(ブルートゥース)とは？意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部

Bluetooth(ブルートゥース)とは

Bluetooth(ブルートゥース)は近距離無線通信技術の一つで、電子機器間でデータをワイヤレスで送受信するために使用されます。この技術は1994年にエリクソン、ノキア、インテルなどの企業によって開発されました。

Bluetoothは2.4GHz帯の電波を利用して通信を行います。この周波数帯は世界中で共通に使用されているため、国や地域を問わず互換性があるのです。

通信可能な距離はBluetoothのバージョンや機器の出力によって異なりますが、一般的には10m程度です。障害物がない環境であれば、この範囲内であればスムーズに通信ができるでしょう。

Bluetoothの主な利用シーンとしてはスマートフォンとワイヤレスイヤホンの接続、PCとマウスやキーボードの接続、スマートウォッチとスマートフォンの連携などが挙げられます。このように、身の回りの様々な電子機器をワイヤレスで接続するために欠かせない技術となっているのです。

また、Bluetoothは低消費電力であることも大きな特徴の一つです。バッテリー駆動の機器でも長時間使用できるため、モバイル機器との相性が非常に良いと言えるでしょう。

Bluetooth(ブルートゥース)の各バージョンの特徴と違い

Bluetooth(ブルートゥース)の各バージョンの特徴と違いに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

• Bluetooth 1.0～3.0までの特徴と違い
• Bluetooth 4.0～4.2までの特徴と違い
• Bluetooth 5.0以降の特徴と違い

Bluetooth 1.0～3.0までの特徴と違い

Bluetooth 1.0は1999年に登場した初期のバージョンです。通信速度は732kbpsと遅く、接続の安定性にも課題がありました。その後、Bluetooth 2.0では通信速度が2.1Mbpsに向上し、Bluetooth 3.0ではさらに24Mbpsまで高速化が図られています。

しかし、これらの初期バージョンでは消費電力が高く、バッテリー駆動の機器では使用時間が限られていました。また、セキュリティ面での脆弱性も指摘されており、現在ではあまり使われなくなっているのが現状です。

Bluetooth 4.0～4.2までの特徴と違い

Bluetooth 4.0からは低消費電力化が大きく進みました。特にBluetooth Low Energy(BLE)と呼ばれる規格が導入され、従来の1/10程度の電力で通信が可能になったのです。これにより、電池寿命の短いウェアラブル機器などでも利用できるようになりました。

Bluetooth 4.1と4.2ではセキュリティ面の強化や、IoT機器との連携を意識した機能追加が行われています。例えば、IPv6対応によってインターネットとの直接接続が可能になったり、プライバシー保護機能が強化されたりしました。

Bluetooth 5.0以降の特徴と違い

2016年に登場したBluetooth 5.0では通信速度と通信距離が大幅に向上しました。最大通信速度は2Mbpsと、Bluetooth 4.2の2倍となっています。また、通信距離は最大240mまで伸びており、屋外でも安定した通信が可能になったのです。

さらに、Bluetooth 5.1ではアンテナ内蔵による方向検知機能、Bluetooth 5.2ではオーディオ伝送の遅延を低減するLEオーディオなどが追加されました。このように、バージョンアップに伴って新たな機能が次々と追加され、利便性が高まっているのが現状でしょう。

Bluetooth(ブルートゥース)の主な用途と活用例

Bluetooth(ブルートゥース)の主な用途と活用例に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

• オーディオ機器での活用例
• ウェアラブル機器での活用例
• IoT機器での活用例

オーディオ機器での活用例

Bluetoothはワイヤレスヘッドホンやスピーカーなどのオーディオ機器で広く使われています。スマートフォンなどの音源機器とワイヤレスで接続することで、煩わしいケーブルから解放され、自由に音楽を楽しむことができるのです。

近年では完全ワイヤレスイヤホンが人気を集めています。左右のイヤホンがそれぞれ独立してBluetooth接続され、ケーブルレスで使用できるため、運動中の使用にも適しているでしょう。

ウェアラブル機器での活用例

スマートウォッチや活動量計などのウェアラブル機器でも、Bluetoothが重要な役割を果たしています。これらの機器はスマートフォンとBluetooth接続することで、通知の受信や活動データの同期などが可能になります。

また、一部のスマートウォッチではBluetoothを使ってスマートフォンの音楽再生をコントロールしたり、通話を行ったりすることもできます。このように、Bluetoothはウェアラブルとスマートフォンをシームレスにつなぐ架け橋となっているのです。

IoT機器での活用例

IoT(モノのインターネット)の普及に伴い、Bluetoothを搭載したIoT機器も増えてきました。例えば、スマートロックはスマートフォンとBluetooth接続し、ドアの解錠や施錠をワイヤレスで行うことができます。

また、Bluetoothビーコンと呼ばれる発信器を使えば、店舗内の位置情報サービスや、展示物の説明などに活用できるでしょう。このように、BluetoothはIoTの世界でも欠かせない無線技術の一つとなっているのです。

Bluetooth(ブルートゥース)の仕組みとセキュリティ

Bluetooth(ブルートゥース)の仕組みとセキュリティに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

• Bluetoothの通信方式と接続手順
• Bluetoothのセキュリティ機能
• Bluetoothの電波干渉と対策

Bluetoothの通信方式と接続手順

Bluetoothは2.4GHz帯の電波を利用したPHY層と、その上位に位置するプロトコル群から構成されています。通信方式としてはFHSS(周波数ホッピング拡散スペクトラム)方式を採用しており、電波干渉に強いのが特徴です。

Bluetooth機器間の接続はまず機器同士が探索を行い、接続要求を送信します。この際、接続先の機器を特定するために、固有のアドレス(BDアドレス)が使用されるのです。接続が確立されると、機器間で認証が行われ、暗号化されたデータの送受信が開始されます。

Bluetoothのセキュリティ機能

Bluetoothには通信内容を保護するためのセキュリティ機能が備わっています。具体的にはペアリング時の認証や、通信データの暗号化などが行われます。これにより、第三者による盗聴や改ざんを防ぐことができるのです。

また、Bluetooth 4.2以降ではMITM(中間者攻撃)対策としてECDH(楕円曲線Diffie-Hellman)鍵共有が導入されました。これにより、通信経路上の攻撃者が秘密鍵を入手して通信内容を解読することが困難になっているでしょう。

Bluetoothの電波干渉と対策

Bluetoothが使用する2.4GHz帯は電子レンジや無線LANなども使用する帯域です。そのため、これらの機器が同時に使用されると、電波干渉が発生し、Bluetoothの通信が途切れたり、速度が低下したりする可能性があります。

電波干渉を避けるためには干渉源となる機器との距離を十分に取ることが有効です。また、Bluetooth機器同士を近づけすぎないことも重要でしょう。最新のBluetooth規格ではアダプティブ周波数ホッピングにより、電波干渉を自動的に回避する仕組みも導入されています。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ハードウェア」に関するコラム一覧「ハードウェア」に関するニュース一覧