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NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)とは

NISCとは、日本の政府機関である内閣サイバーセキュリティセンター(National center of Incident readiness and Strategy for Cybersecurity)の略称です。内閣官房に属し、我が国の情報セキュリティ政策の司令塔としての役割を担っています。

NISCは、2015年1月にサイバーセキュリティ基本法の施行に伴い設置されました。国民の安全・安心を確保するため、サイバー空間に係る国際連携や民間企業との協力等に関する施策の総合的かつ効果的な推進を図っています。

具体的には、政府機関におけるサイバーセキュリティ対策の推進、重要インフラ事業者等の情報共有・分析機能の強化、研究開発の推進などに取り組んでいます。国家の安全保障の観点から、サイバー攻撃への対処能力の向上も重要な任務の一つとなっています。

また、NISCは内閣サイバーセキュリティセンター長を議長とし、サイバーセキュリティ戦略本部によって策定された戦略に基づき、関係行政機関の施策の実施を推進しています。政府全体として一体となったサイバーセキュリティ政策を推進するための中核的な役割を果たしているのです。

近年、サイバー攻撃の脅威が高まる中、NISCの役割は益々重要性を増しています。国民生活や社会経済活動の安定的な発展のためにも、NISCによる一層の取り組みが期待されているところです。

NISCが推進するサイバーセキュリティ政策

NISCが推進するサイバーセキュリティ政策に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 政府機関のサイバーセキュリティ対策に関するNISCの取り組み
  • 重要インフラ事業者等との連携強化によるNISCの施策
  • NISCによるサイバーセキュリティ研究開発の推進

政府機関のサイバーセキュリティ対策に関するNISCの取り組み

NISCは、政府機関のサイバーセキュリティ対策の推進において中心的な役割を担っています。各府省庁の情報システムに対するサイバー攻撃の監視や、インシデント発生時の緊急対応支援などを行っているのです。

また、国の行政機関における統一基準の策定・改定や、職員に対する教育・訓練など、政府機関のサイバーセキュリティ水準の向上に向けた様々な施策を推進しています。NISCの取り組みにより、政府機関全体のサイバーセキュリティ対策が強化されつつあります。

今後も、巧妙化するサイバー攻撃に対して、NISCが中心となって政府機関の防御力強化に努めていく必要があります。国民の個人情報など、政府機関の保有する重要な情報資産を守るためにも、NISCの役割は非常に重要だと言えるでしょう。

重要インフラ事業者等との連携強化によるNISCの施策

NISCは、重要インフラ事業者等との情報共有・分析機能の強化にも注力しています。重要インフラへのサイバー攻撃は、国民生活や社会経済活動に甚大な影響を及ぼす可能性があるからです。

そのため、NISCは重要インフラ事業者等との連絡体制の構築や、サイバー攻撃に関する情報共有の促進、分野横断的な演習の実施などに取り組んでいます。こうした官民連携による取り組みを通じて、重要インフラ全体のサイバーセキュリティ対策の底上げを図っているのです。

特に、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、NISCは重要インフラ事業者等との連携を一層強化しました。大会の安全・安心な運営のためには、サイバーセキュリティ確保が不可欠だったからです。NISCの尽力により、大会期間中に大きな混乱は生じませんでした。

NISCによるサイバーセキュリティ研究開発の推進

NISCは、サイバーセキュリティに関する研究開発の推進にも力を入れています。AIIoTなどの新たな技術の進展に伴い、サイバー攻撃の手口も高度化・複雑化しているためです。

こうした状況に対応するため、NISCは国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)などと連携し、サイバーセキュリティ分野の研究開発を推進しています。例えば、サイバー攻撃の早期検知・防御技術や、暗号技術の高度化などが研究テーマとして挙げられます。

また、NISCは若手研究者の育成にも注力しています。将来にわたってサイバーセキュリティ分野の研究開発を担う優秀な人材を確保するためです。NISCによる研究開発の推進は、我が国のサイバーセキュリティ対策の基盤強化に寄与していると言えるでしょう。

NISCの国際連携によるサイバーセキュリティ強化

NISCの国際連携によるサイバーセキュリティ強化に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • サイバー空間に関する国際的なルール形成へのNISCの貢献
  • NISCによる諸外国との二国間協議の推進
  • 多国間枠組みへのNISCの積極的な参画

サイバー空間に関する国際的なルール形成へのNISCの貢献

NISCは、サイバー空間に関する国際的なルール形成に積極的に関与しています。国際社会において、サイバー空間の安全・安心を確保するための共通認識の醸成が重要だと考えているからです。

具体的には、国連等の国際会議において、サイバー空間に適用される国際法の明確化や、国家の責任ある行動を促す規範の策定などを提唱しています。NISCのこうした取り組みは、サイバー空間の安定した利用環境の確保に寄与しているのです。

また、NISCは我が国のサイバーセキュリティ政策について、各国に積極的に情報発信を行っています。日本の取り組みを国際社会に共有することで、サイバー空間におけるルール形成の議論を深化させる狙いがあります。

NISCによる諸外国との二国間協議の推進

NISCは、諸外国との二国間協議も積極的に推進しています。各国との信頼関係の構築や、サイバーセキュリティ分野での協力関係の強化が目的です。

例えば、日米、日英、日印などとの間で、サイバー対話を定期的に開催しています。こうした対話を通じて、サイバー攻撃に関する情報共有や、人材育成での協力など、具体的な連携が進められているのです。

また、NISCは二国間協議の枠組みを活用し、他国のベストプラクティスを学ぶことにも注力しています。各国の優れた取り組みを参考にすることで、日本のサイバーセキュリティ政策の一層の充実を図っているのです。

多国間枠組みへのNISCの積極的な参画

NISCは、多国間枠組みにも積極的に参画しています。サイバー空間に関する国際的な課題に対処するためには、多国間の協調が不可欠だと認識しているからです。

具体的には、ASEAN地域フォーラム(ARF)やASEAN+3などの地域的な枠組みに参加し、サイバーセキュリティ分野での協力を推進しています。また、サイバー空間に関する国連政府専門家会合(UN GGE)などにも専門家を派遣し、国際的な議論に貢献しているのです。

こうしたNISCの取り組みは、サイバー空間における国際協調の深化に寄与しています。多国間の連携を通じて、サイバー攻撃への対処能力の向上や、各国の政策調整などが図られているのです。

NISCの今後の課題と展望

NISCの今後の課題と展望に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • サイバー攻撃の脅威の増大に対するNISCの対応力強化
  • デジタル時代に対応したNISCの体制整備
  • 国民に開かれたNISCを目指した情報発信の充実

サイバー攻撃の脅威の増大に対するNISCの対応力強化

サイバー攻撃は年々巧妙化・複雑化しており、その脅威は増大の一途をたどっています。国家の安全保障に関わる重大な問題となりつつあるのです。

こうした状況に対応するため、NISCには一層の対応力強化が求められています。具体的には、サイバー攻撃の監視・分析機能の高度化や、大規模なサイバー攻撃を想定した訓練の実施などが課題として挙げられるでしょう。

また、攻撃者の追跡・特定能力の向上も急務です。サイバー攻撃に対する抑止力を高めるためにも、NISCによる一層の体制強化が必要とされています。

デジタル時代に対応したNISCの体制整備

社会のデジタル化が急速に進展する中、NISCの体制もそれに対応したものに進化させていく必要があります。デジタル時代のサイバーセキュリティ政策を効果的に推進するためです。

具体的には、デジタル人材の確保・育成が重要な課題となるでしょう。AIやビッグデータ解析などの専門知識を有する人材を確保し、サイバー攻撃への対処能力を高めていく必要があります。

また、デジタル化に伴う新たなリスクへの対応も求められます。クラウドサービスやIoT機器など、新たな技術の普及に伴うサイバーセキュリティ上の課題に適切に対処していく必要があるのです。

国民に開かれたNISCを目指した情報発信の充実

NISCには、国民により開かれた存在となることも期待されています。サイバーセキュリティは国民一人一人に関わる問題であり、官民一体となった取り組みが重要だからです。

そのため、NISCは国民に向けた情報発信を一層充実させていく必要があります。サイバー攻撃の脅威や対策の重要性について、分かりやすく丁寧に説明していくことが求められているのです。

また、NISCの活動に対する国民の理解と支持を得ることも重要です。NISCが国民の負託に応えていることを示すためにも、活動状況の可視化や、国民との対話の機会の創出などに取り組む必要があるでしょう。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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