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NSG(Network Security Group)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


NSG(Network Security Group)とは

NSG(Network Security Group)は、Azureにおけるネットワークセキュリティの基本的な構成要素です。NSGは、仮想ネットワーク内の仮想マシンやサブネットに対するインバウンドとアウトバウンドのトラフィックを制御するために使用されます。

NSGは、ファイアウォールのようにトラフィックをフィルタリングする役割を果たします。NSGでは、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、ポート番号、プロトコルなどの条件に基づいて、トラフィックを許可または拒否するセキュリティルールを定義できるのです。

NSGのルールは、優先度に基づいて評価されます。優先度の低いルールから順に評価され、最初に一致したルールが適用されるため、ルールの順序が重要になります。

NSGは、Azureのネットワークセキュリティを確保する上で欠かせない機能です。適切なNSGルールを設定することで、不正アクセスを防止し、ネットワークの安全性を高めることができるでしょう。

NSGは、仮想ネットワークレベルとサブネットレベルの両方で適用可能です。また、個々の仮想マシンにNSGを直接関連付けることもできるため、きめ細かいセキュリティ制御が実現できます。

NSGのセキュリティルールについて

「NSGのセキュリティルールについて」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • NSGセキュリティルールの構成要素
  • NSGセキュリティルールの評価順序
  • NSGのデフォルトルール

NSGセキュリティルールの構成要素

NSGのセキュリティルールは、いくつかの重要な構成要素から成り立っています。まず、ルールの名前と優先度を指定する必要があります。

次に、ルールの方向(インバウンドまたはアウトバウンド)、送信元と宛先のIPアドレス範囲、プロトコル(TCP、UDP、またはAny)、ポート範囲、アクション(許可または拒否)を定義します。これらの構成要素を適切に設定することで、目的のトラフィックを制御できるのです。

また、NSGルールには、サービスタグやアプリケーションセキュリティグループ(ASG)を使用して、より柔軟で管理しやすいルール定義を行うことも可能です。サービスタグを使用すると、特定のAzureサービスのIPアドレス範囲を簡単に指定できるでしょう。

NSGセキュリティルールの評価順序

NSGのセキュリティルールは、優先度に基づいて評価されます。優先度は、100から4096の範囲で指定可能であり、数値が小さいほど優先度が高くなるのです。

トラフィックは、優先度の高いルールから順に評価されていきます。最初に一致したルールが適用され、それ以降のルールは評価されません。したがって、ルールの順序を適切に設定することが重要になります。

優先度の設定を誤ると、意図しないトラフィックが許可または拒否されてしまう可能性があるため、注意が必要です。ルールの優先度を決める際は、より具体的なルールを上位に、より一般的なルールを下位に配置するのが一般的でしょう。

NSGのデフォルトルール

NSGには、あらかじめ定義されているデフォルトのセキュリティルールが存在します。これらのルールは、明示的に作成したルールよりも優先度が低く、最後に評価されるのです。

デフォルトでは、インバウンドトラフィックはすべて拒否され、アウトバウンドトラフィックはすべて許可されます。つまり、明示的にインバウンドトラフィックを許可するルールを作成しない限り、外部からのアクセスは拒否されるでしょう。

ただし、これらのデフォルトルールは変更することが可能です。必要に応じて、デフォルトルールを上書きするカスタムルールを作成できるため、柔軟なセキュリティ設定が実現できるのです。

NSGとネットワークトポロジー設計

「NSGとネットワークトポロジー設計」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • NSGを適用するレベルの選択
  • NSGとサブネット設計の関係
  • NSGとネットワークセグメンテーション

NSGを適用するレベルの選択

NSGは、仮想ネットワークレベル、サブネットレベル、および個々の仮想マシンレベルで適用することができます。適用するレベルを選択する際は、セキュリティ要件と管理の容易さを考慮する必要があるでしょう。

仮想ネットワークレベルでNSGを適用すると、仮想ネットワーク内のすべてのサブネットと仮想マシンに一貫したセキュリティポリシーを適用できます。サブネットレベルでNSGを適用すると、サブネット内の仮想マシンに共通のセキュリティルールを設定できるのです。

個々の仮想マシンレベルでNSGを適用すると、最も細かいセキュリティ制御が可能になります。ただし、仮想マシンの数が増えるにつれて、管理が複雑になる可能性があるため、適切なレベルを選択することが重要でしょう。

NSGとサブネット設計の関係

NSGは、サブネット設計と密接に関連しています。適切なサブネット設計は、NSGを効果的に活用するための基盤となるのです。

サブネットを機能や用途に基づいて分割することで、NSGのルールをより細かく制御できます。例えば、Webサーバー用のサブネットとデータベースサーバー用のサブネットを分離し、それぞれに適したNSGルールを適用することで、セキュリティを強化できるでしょう。

また、サブネット間の通信を制御するためにNSGを使用することもできます。異なるサブネット間の不要な通信を制限することで、ネットワークのセグメンテーションを実現し、セキュリティリスクを軽減できるのです。

NSGとネットワークセグメンテーション

NSGは、ネットワークセグメンテーションを実現するための重要なツールです。ネットワークセグメンテーションとは、ネットワークを論理的に分割し、各セグメント間の通信を制御することを指します。

NSGを使用して、異なるサブネット間やネットワークセグメント間の通信を制限することで、セキュリティを強化できます。例えば、インターネットに面したサブネットと内部ネットワークを分離し、NSGを使用して必要な通信のみを許可することで、外部からの脅威を軽減できるでしょう。

また、NSGを使用して、開発環境、ステージング環境、本番環境などの異なる環境を分離することもできます。環境間の不要な通信を制限することで、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能になるのです。

NSGのベストプラクティス

「NSGのベストプラクティス」に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • 最小特権の原則に基づくルール設定
  • NSGルールの定期的な見直しと更新
  • NSGとその他のセキュリティ対策の組み合わせ

最小特権の原則に基づくルール設定

NSGのルールを設定する際は、最小特権の原則に従うことが重要です。最小特権の原則とは、ユーザーやアプリケーションに必要最小限のアクセス権のみを付与するというセキュリティの基本原則のことです。

NSGのコンテキストでは、必要なトラフィックのみを許可し、不要なトラフィックはすべて拒否するようにルールを設定することを意味します。これにより、攻撃対象となる可能性のある不要なポートやプロトコルを排除し、セキュリティを強化できるのです。

ルールを作成する際は、可能な限り限定的な送信元IPアドレス範囲、宛先IPアドレス範囲、ポート範囲を指定することが推奨されます。広範囲のIPアドレスやポートを許可すると、セキュリティリスクが高まる可能性があるでしょう。

NSGルールの定期的な見直しと更新

NSGのルールは、定期的に見直し、更新することが重要です。ネットワークの変更や新しい脅威の出現に合わせて、ルールを適宜調整する必要があるためです。

不要になったルールを削除し、新しく必要になったルールを追加することで、NSGの効果を維持することができます。また、ルールの優先度が適切であるかどうかも確認し、必要に応じて調整するのが良いでしょう。

NSGのルールを定期的に見直すことで、セキュリティ体制の有効性を確保し、潜在的なリスクを最小限に抑えることができるのです。ルールの見直しは、組織のセキュリティポリシーに基づいて計画的に実施することが推奨されます。

NSGとその他のセキュリティ対策の組み合わせ

NSGは、Azureにおけるネットワークセキュリティの基盤ですが、それだけですべてのセキュリティ脅威に対処できるわけではありません。NSGと他のセキュリティ対策を組み合わせることで、より包括的なセキュリティ体制を構築することが重要です。

例えば、NSGと併せて、Azure Firewallを使用することで、より高度なネットワークセキュリティ機能を利用できます。また、仮想マシンレベルでのセキュリティ対策として、OSのファイアウォールや侵入防止システム(IPS)を導入することも効果的でしょう。

さらに、Azure Security Centerを活用して、NSGの設定を含むAzureリソースのセキュリティ状態を監視し、潜在的な脅威を検出することもできます。NSGを他のセキュリティ対策と適切に組み合わせることで、Azureにおける総合的なセキュリティ体制を確立できるのです。

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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