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【CVE-2024-20490】シスコシステムズ製品にログファイルからの情報漏えい脆弱性、複数の重要製品に影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • シスコシステムズ製品に情報漏えいの脆弱性
  • Nexus Dashboard関連製品が影響を受ける
  • CVSS基本値8.6の重要な脆弱性として報告

シスコシステムズ製品のログファイル情報漏えい脆弱性

シスコシステムズは、複数の製品においてログファイルからの情報漏えいに関する脆弱性が存在することを2024年10月2日に公開した。この脆弱性は、Cisco Nexus Dashboard Insights、Cisco Nexus Dashboard Orchestrator、nexus dashboard fabric controllerなどの製品に影響を与えるものだ。CVE-2024-20490として識別されているこの脆弱性は、深刻度の高い問題として認識されている。[1]

この脆弱性のCVSS v3による基本値は8.6(重要)と評価されており、攻撃元区分はネットワークとされている。攻撃条件の複雑さは低く、攻撃に必要な特権レベルは不要とされている点が特に懸念される。また、利用者の関与も不要であることから、攻撃者が容易に脆弱性を悪用できる可能性が高い。

影響を受けるシステムには、Cisco Nexus Dashboard Insightsの6.4.0未満および6.5.0以上6.5.1.32未満のバージョン、Cisco Nexus Dashboard Orchestratorの4.2(3o)未満および4.4.0以上4.4.1.1012未満のバージョン、nexus dashboard fabric controllerの12.1.0以上12.2.2.241未満のバージョンが含まれる。シスコシステムズは、この脆弱性に対する正式な対策を公開しており、ユーザーに対して適切な対応を求めている。

シスコシステムズ製品の脆弱性情報まとめ

Cisco Nexus Dashboard Insights Cisco Nexus Dashboard Orchestrator nexus dashboard fabric controller
影響を受けるバージョン 6.4.0未満、6.5.0以上6.5.1.32未満 4.2(3o)未満、4.4.0以上4.4.1.1012未満 12.1.0以上12.2.2.241未満
CVSS基本値 8.6(重要) 8.6(重要) 8.6(重要)
攻撃元区分 ネットワーク ネットワーク ネットワーク
攻撃条件の複雑さ
攻撃に必要な特権レベル 不要 不要 不要

CVSSについて

CVSSとは、Common Vulnerability Scoring Systemの略称で、情報システムの脆弱性の深刻度を評価するための業界標準指標である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 0.0から10.0までの数値で脆弱性の深刻度を表現
  • 攻撃の容易さや影響範囲など、複数の要素を考慮して評価
  • ベンダーや組織間で共通の基準として使用可能

CVSSは基本評価基準、現状評価基準、環境評価基準の3つの基準で構成されており、今回のシスコシステムズの脆弱性ではCVSS v3による基本値が8.6と評価されている。この数値は「重要」レベルに分類され、早急な対応が必要とされる深刻な脆弱性であることを示している。CVSSスコアが高いほど、脆弱性の悪用による潜在的な被害が大きいことを意味する。

シスコシステムズ製品の脆弱性に関する考察

シスコシステムズ製品における今回の脆弱性は、ネットワーク機器の中核を担う重要な製品群に影響を与えるものであり、その深刻度の高さは看過できない。特にCVSS基本値が8.6と高く評価されている点や、攻撃条件の複雑さが低い点は、この脆弱性が容易に悪用される可能性を示唆しており、早急な対策が求められる。企業や組織のネットワークインフラに広く導入されているシスコ製品の特性を考えると、この脆弱性の影響範囲は極めて広いと予想される。

今後、この脆弱性を悪用したサイバー攻撃の増加が懸念される。特に、ログファイルから情報が漏えいする可能性があることから、機密情報や個人情報の流出リスクが高まると考えられる。対策として、シスコシステムズが提供する公式のアップデートを速やかに適用することが不可欠だが、大規模なネットワーク環境では、アップデート作業自体が複雑で時間を要する可能性がある。そのため、一時的な緩和策として、影響を受ける製品へのアクセス制限や監視強化などの追加的なセキュリティ対策を講じることも検討すべきだろう。

長期的には、このような脆弱性を早期に発見し、迅速に対応するためのセキュリティ体制の強化が求められる。ネットワーク機器メーカーには、製品開発段階からセキュリティを考慮したデザインの採用や、定期的なセキュリティ監査の実施が期待される。また、ユーザー側も脆弱性情報を常に把握し、迅速に対応できる体制を整えることが重要だ。今回の事例を教訓に、ネットワークセキュリティの重要性が改めて認識され、業界全体でのセキュリティ強化の取り組みが加速することを期待したい。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-009977 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-009977.html, (参照 24-10-10).

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