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菱華産業が環境素材MIRAIWOODを発表、廃木材のアップサイクルで循環型社会の実現へ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

菱華産業が環境素材MIRAIWOODを発表、廃木材のアップサイクルで循環型社会の実現へ

PR TIMES より


記事の要約

  • 菱華産業が環境素材MIRAIWOODを発表
  • 廃木材をアップサイクルした循環素材
  • 展示会を銀座MATSUYAで開催予定

菱華産業が環境素材MIRAIWOODを発表、銀座で展示会開催へ

菱華産業株式会社は2024年10月11日、廃木粉をアップサイクルした植物由来の環境素材「MIRAIWOOD®︎(ミライウッド)」を正式に発表した。この素材は未利用の廃木粉や植物廃材を主原料とし、植物由来の生分解性プラスチックを混合したバイオマス成形材料となっている。既存のプラスチック成形設備での生産が可能で、金型射出成形による高精度かつ薄肉成形の安定量産を実現したのだ。[1]

MIRAIWOODは全体積の80%以上(比重では51%以上)が木粉で構成され、石油成分を70%以上削減することができる。また、植物由来のバイオマス成分は73.3%以上であり、バイオマス70認定も取得している。この環境素材の開発は、2019年より東京都の公募化型共同研究「地球にやさしい食器づくり(東京都立産業技術研究センター)」に採択され、2年の歳月をかけて完成に至った。

菱華産業は2024年10月16日から22日まで、MATSUYA GINZA(東京・銀座)にて「めぐる未来、つづく工芸」展を開催する。この展示会では、MIRAIWOODで作られた伝統工芸山中漆器の展示と販売が行われ、実際に製品を手に取って購入することができる。また、明治チョコレートのカカオハスクと我戸幹男商店の山中漆器の木粉から作ったサスティナブル漆器やカフェアイテムなども展示される予定だ。

MIRAIWOOD®︎の特徴まとめ

項目 詳細
主原料 未利用の廃木粉、植物廃材
木粉比率 全体積の80%以上(比重では51%以上)
石油成分削減率 70%以上
バイオマス成分比率 73.3%以上
生産方法 既存のプラスチック成形設備で可能
成形特性 金型射出成形による高精度、薄肉成形の安定量産
認証 バイオマス70認定取得
MIRAIWOODの詳細はこちら

アップサイクルについて

アップサイクルとは、廃棄物や不要になったものを新しい製品や素材に生まれ変わらせることを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 廃棄物の価値を高めて再利用する
  • 環境負荷を低減しつつ新たな価値を創造する
  • 従来のリサイクルよりも高付加価値な再生を目指す

MIRAIWOODは、このアップサイクルの概念を活用した環境素材である。未利用の廃木粉や植物廃材を主原料とし、これらを高機能な成形材料へと変換している。従来は廃棄されていた資源に新たな価値を付加し、環境に配慮した製品開発を可能にしているのだ。このアプローチは、資源の有効活用と環境保護の両立を実現する革新的な取り組みと言えるだろう。

MIRAIWOODの環境素材としての可能性に関する考察

MIRAIWOODの開発は、プラスチック廃棄物問題や資源の有効活用という現代社会の課題に対する革新的なアプローチと言える。特に、既存のプラスチック成形設備で生産可能という点は、導入障壁を低くし、幅広い産業での採用を促進する可能性がある。しかし、長期的な耐久性や、異なる気候条件下での性能など、実用化に向けてはさらなる検証が必要となるだろう。

今後、MIRAIWOODの普及に伴い、廃木材の収集・分別システムの整備や、品質の安定化が課題となる可能性がある。これらの問題に対しては、AIやIoTを活用した効率的な資源管理システムの構築や、地域ごとの特性に合わせた収集ネットワークの確立が解決策として考えられる。さらに、MIRAIWOODの特性を活かした新たな製品設計や、他の環境素材との複合利用など、応用範囲の拡大も期待される。

長期的には、MIRAIWOODのようなアップサイクル素材が、サーキュラーエコノミーの実現に向けた重要な役割を果たすことが期待される。今後、バイオマス由来成分の比率をさらに高めることや、より多様な植物性廃棄物の活用、さらには海洋プラスチックなど他の環境問題とも連携した素材開発へと発展していくことが望まれる。MIRAIWOODの進化が、持続可能な社会の構築に向けた新たな可能性を切り開くことに期待したい。

参考サイト

  1. ^ . 「廃木材をアップサイクルして作る木質バイオマス成形素材「MIRAIWOOD®︎」を開発、2024年10月16日からMATSUYAGINZA(東京・銀座)にて展示会を開催 | 菱華産業株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000150929.html, (参照 24-10-13).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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