富士通がAI活用の5Gネットワーク運用高度化技術を開発、通信品質向上と省電力化を実現
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記事の要約
- 富士通がAIを活用した5G通信品質向上技術を開発
- ネットワーク運用を高度化するアプリケーションを発表
- 通信品質向上と省電力化を同時に実現する世界初の技術
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富士通が5Gネットワーク運用を高度化するAIアプリケーションを開発
富士通株式会社は15日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において、AIを活用したネットワーク運用高度化アプリケーションを開発したと発表した。このアプリケーションは、モバイルネットワークの通信品質を向上させつつ省電力化を実現する世界初の技術を含んでいる。[1]
富士通は、無線装置(RU)においてグローバル市場での導入実績を持っており、今後はこのアプリケーションをO-RAN仕様に基づく運用管理システム(SMO)「FUJITSU Network Virtuora Service Management and Orchestration」に搭載する予定だ。RUで培ったフットプリントを活かし、2024年11月より全世界のモバイルネットワーク事業者向けにグローバル展開を開始する。
開発されたアプリケーションは、AIによるネットワーク品質のリアルタイム推定と維持、イベント開催時などの品質劣化防止、基地局カバーエリアの再設計による品質維持の3つの技術で構成されている。これらの技術により、通常時だけでなく自然災害などの有事やイベント開催時においても、モバイルネットワークの「つながりやすさ」を実現し、利便性と満足度の向上、安全性の確保を目指している。
富士通の5Gネットワーク運用高度化技術の特徴
AIによる品質推定・維持 | 品質劣化防止 | カバーエリア再設計 | |
---|---|---|---|
主な機能 | リアルタイムQoE推定 | トラフィック予兆検知 | 異常検知と自動復旧 |
効果 | 収容利用者数19%向上 | 99.8%の時間で品質維持 | 復旧時間を1時間以内に短縮 |
適用場面 | 通常運用時 | イベント開催時 | 装置故障時 |
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QoEについて
QoEとは「Quality of Experience」の略称で、ユーザーが実際に感じる体感品質を指す指標である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- ユーザーの主観的な満足度を数値化
- ネットワークの技術的指標だけでなく、実際の使用感を評価
- サービスの種類や利用状況に応じて変動する
富士通が開発したAIアプリケーションでは、このQoEをリアルタイムで推定し、必要に応じて他の基地局のネットワークエリアに切り替えることで品質を維持する。100GbpsのRANトラフィックに対応した高速パケット解析から、利用者単位、アプリケーション単位の統計データ(KPI)を算出し、特徴量を選択してQoEを推定するAIモデルを生成する世界初の技術により、多様なアプリケーションに柔軟に対応できる。
参考サイト
- ^ FUJITSU. 「世界初、5Gモバイルネットワークの品質劣化を防止するAI技術を開発し、グローバルに提供開始 : 富士通」. https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/10/15.html, (参照 24-10-17).
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