メルカリが出品時のあんしん鑑定利用を基本設定に、トレカやブランド品の真贋確認強化へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

メルカリが出品時の設定変更を実施
あんしん鑑定の利用許可を基本設定に
対象は特定カテゴリーの商品

メルカリの出品設定変更によりあんしん鑑定利用が基本に

メルカリは2024年10月15日、トレーディングカード、ブランドスニーカー、ブランドバッグの3カテゴリーにおいて、出品時の設定を変更した。この変更により、これらのカテゴリーでは「あんしん鑑定の利用が許可された状態」が基本設定となる。出品者は希望しない場合、チェックボックスを外すことで鑑定なしでの出品も可能だ。^[1]

あんしん鑑定は、外部の真贋鑑定サービス「FAKEBUSTERS」（運営：IVA社）を利用した有料サービスである。鑑定手数料は購入者が負担し、スニーカーが1900円、トレーディングカード（シングルカードまたは未開封BOX1箱あたり）が1700円、バッグが4500円となっている。このサービスを利用することで、商品の真贋性が専門家によって確認される。

あんしん鑑定を利用した場合、出品者から発送された商品はまずIVAに届けられ、規定の鑑定基準を満たした場合にのみ、鑑定済みを示すバッジやシールとともに購入者へ送られる。正規品と断定できない場合は取引がキャンセルとなり、商品は出品者に返送される。この際、返送代金は出品者負担となり、商品代金と鑑定手数料は購入者に返金される仕組みだ。

メルカリのあんしん鑑定設定変更まとめ

	トレーディングカード	ブランドスニーカー	ブランドバッグ
基本設定	あんしん鑑定利用許可	あんしん鑑定利用許可	あんしん鑑定利用許可
鑑定手数料	1700円	1900円	4500円
鑑定対象	シングルカードまたは未開封BOX1箱	1足	1個
手数料負担者	購入者	購入者	購入者
鑑定実施者	FAKEBUSTERS（IVA社）	FAKEBUSTERS（IVA社）	FAKEBUSTERS（IVA社）

真贋鑑定サービスについて

真贋鑑定サービスとは、商品の真正性を専門家が判断するサービスのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

専門知識を持つ鑑定士による精密な検査
偽造品や模倣品の排除による取引の信頼性向上
ブランド価値の保護と消費者の安心感の醸成

メルカリの「あんしん鑑定」では、FAKEBUSTERSという外部の真贋鑑定サービスを利用している。このサービスにより、トレーディングカード、ブランドスニーカー、ブランドバッグの3カテゴリーにおいて、商品の真正性が専門家によって確認される。鑑定基準を満たした商品のみが取引可能となり、偽造品の流通リスクを大幅に低減することが可能となる。

メルカリのあんしん鑑定設定変更に関する考察

メルカリによるあんしん鑑定の基本設定化は、プラットフォームの信頼性向上に大きく寄与する可能性がある。特に高額取引の多いブランド品やトレーディングカードにおいて、偽造品の流通を防ぐことで、ユーザーの安心感が高まり、取引の活性化につながるだろう。一方で、鑑定手数料が購入者負担となることで、一部のユーザーにとっては取引コストの増加を意味する。

今後の課題としては、鑑定プロセスによる配送時間の延長が挙げられる。スピーディな取引を好むユーザーにとっては、この遅延が不満となる可能性があるため、鑑定プロセスの効率化や、急ぎの配送オプションの提供などの対策が必要となるかもしれない。また、鑑定サービスの処理能力が需要に追いつかず、取引の遅延が発生する可能性もあるため、FAKEBUSTERSとの連携強化や、鑑定キャパシティの拡大が求められるだろう。

将来的には、AIを活用した事前スクリーニングシステムの導入や、ブロックチェーン技術を用いた商品の真贋証明の仕組みの構築など、テクノロジーを駆使した新たな真贋確認手法の開発が期待される。メルカリには、ユーザーの利便性と取引の安全性のバランスを取りながら、常に進化するフリマプラットフォームとしての地位を確立していってほしい。