セガがバンク・オブ・イノベーションを特許権侵害で提訴、メメントモリの差止めと10億円の損害賠償を請求

text: XEXEQ編集部
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記事の要約

セガがバンク・オブ・イノベーションに対し特許権侵害で提訴
メメントモリに関するゲームプログラム等の差止め請求
損害賠償請求額は10億円及び遅延損害金

セガによるバンク・オブ・イノベーションへの特許権侵害訴訟

バンク・オブ・イノベーションは、セガより特許権侵害に関する訴訟を2024年9月30日に提起され、10月21日に訴状を受領したことを発表した。セガはバンク・オブ・イノベーションが運営するスマートフォンゲーム「メメントモリ」及び「幻獣契約クリプトラクト」が同社の保有する特許権を侵害しているとして、実施権の許諾条件を提示していた。^[1]

訴訟の内容は、「メメントモリ」に関するゲームプログラム等の差止請求と、損害賠償請求10億円及びこれに対する遅延損害金の支払いを求めるものである。対象となる特許は日本国特許第5930111号をはじめとする5件の特許権で、バンク・オブ・イノベーションはこれらの特許権侵害の事実はないと認識している。

バンク・オブ・イノベーションは訴状の内容を精査した上で適切に対応するとしており、訴訟の結果にかかわらず「メメントモリ」のサービスは継続する方針を示している。同社のグループの財政状態及び経営成績に与える影響は現時点では不明であり、開示すべき事項が発生した場合には速やかに開示するとしている。

特許権侵害訴訟の概要

項目	詳細
訴訟提起日	2024年9月30日
訴状受領日	2024年10月21日
対象特許	日本国特許第5930111号他、計5件
対象サービス	メメントモリ、幻獣契約クリプトラクト
請求内容	ゲームプログラム等の差止め、損害賠償10億円及び遅延損害金

特許権について

特許権とは、発明を独占的に実施できる権利のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

出願から20年間の独占的な実施権を取得可能
技術的思想の創作のうち高度なものを保護
権利侵害に対して差止請求や損害賠償請求が可能

本件で問題となっている特許権には、カードなどの操作媒体をプレイフィールドに並べることで裏面に記録されたデータを読み取ってビデオゲームを進行するプログラムに関する特許が含まれている。この種の特許は、ゲームの基本的な仕組みやシステムに関わる重要な知的財産として位置づけられている。

特許権侵害訴訟に関する考察

本訴訟は、モバイルゲーム業界における知的財産保護の重要性を改めて浮き彫りにする事例として注目に値する。特にゲーム開発において、既存の特許権を侵害しないよう開発段階から十分な調査と対策を講じる必要性が高まっているものと考えられる。

今後、同様の特許権侵害訴訟が増加する可能性も考えられ、ゲーム業界全体での知的財産管理の在り方が問われることになるだろう。特許権の範囲が広範になりすぎると開発の自由度が制限される一方で、適切な保護がなければイノベーションが阻害される可能性もある。

バンク・オブ・イノベーションは訴訟の結果に関わらずサービスを継続する方針を示しているが、今後は特許権侵害を回避するための技術的な対応が必要になる可能性が高い。ゲーム業界全体として、オープンイノベーションと知的財産保護のバランスをどう取るかが重要な課題となるだろう。

参考サイト

^ 株式会社バンク･オブ･イノベーション. 「当社に対する特許権侵害差止等請求訴訟の提起に関するお知らせ」. https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS80485/9b031ff1/c1ec/4198/ae7f/9f9bc9b8356e/140120241021500600.pdf, (参照 24-10-24).

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