アイングループが全国初の異法人間調剤業務外部委託を実施、薬局DXと対人業務の充実化を促進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

アインファーマシーズが異法人間の調剤業務委託を実施
全国初となる薬局間での一包化業務の外部委託
薬局DX推進で対人業務の充実化を目指す

アインファーマシーズによる異法人間調剤業務の外部委託開始

株式会社アインファーマシーズは、ファルメディコ株式会社と協力し、薬局DX推進コンソーシアムの一員として2024年10月22日に全国初の異なる法人間における調剤業務の一部外部委託を実施した。アイン薬局平野加美店で受け付けた処方箋の一包化業務をハザマ薬局平野センターに委託することで、業務効率化と対人業務の充実を図る取り組みが開始された。^[1]

調剤業務の効率化によって、薬剤師は服薬後のフォローアップや医師へのフィードバックなど、より専門的な対人業務に注力することが可能になった。異なる法人間での業務委託は、薬局業界全体の機能強化につながる画期的な取り組みとして注目を集めている。

アイングループは2021年5月に特定した重点課題の一つとして地域医療への貢献を掲げており、効率的な医療サービスの提供に積極的に取り組んでいる。医療費抑制と社会保障制度の持続可能性への貢献を目指し、かかりつけ薬局機能の強化を推進してきた実績がある。

調剤業務の外部委託まとめ

項目	詳細
実施日	2024年10月22日
委託元	アイン薬局平野加美店（株式会社アインファーマシーズ）
委託先	ハザマ薬局平野センター（ファルメディコ株式会社）
委託業務内容	調剤業務の一部（一包化）
期待される効果	対人業務の充実、薬局機能の強化

一包化について

一包化とは、服用のタイミングが同じ薬を1回分の服用量ごとに1つの袋にまとめる調剤業務のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

複数の薬を1回分ずつパッケージング
服用時間や用量の管理が容易
患者の服薬コンプライアンス向上に貢献

一包化業務の外部委託は、薬局における業務効率化の重要な施策として注目されている。アイングループの取り組みは、一包化業務を専門的に行う施設に委託することで薬剤師の対人業務時間を確保し、より質の高い医療サービスの提供を可能にすることを目指している。

調剤業務の外部委託に関する考察

異なる法人間での調剤業務の外部委託は、薬局業界における業務効率化と専門性の向上という観点で画期的な取り組みとなっている。特に一包化業務を専門施設に委託することで、各薬局の薬剤師は服薬指導や医師との連携などの対人業務に注力できるようになり、医療サービスの質的向上が期待できるだろう。

一方で、複数の法人間での業務委託においては、品質管理や責任の所在、情報セキュリティの確保などが課題となる可能性がある。委託元と委託先の間で明確な品質基準や業務手順の確立、また緊急時の対応体制の整備が必要になってくるだろう。

今後は一包化以外の調剤業務についても外部委託の可能性を検討し、より広範な業務効率化を進めることが望まれる。薬局業界全体でDXを推進し、患者へのサービス向上と医療費抑制の両立を実現することが、持続可能な医療体制の構築につながっていくはずだ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「アイングループ全国初となる「異なる法人間における調剤業務の一部外部委託」について | 株式会社アインホールディングスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000141492.html, (参照 24-10-25).

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