【CVE-2024-47742】Linux Kernelでパストラバーサルの脆弱性が発見、複数バージョンで深刻な影響の恐れ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Linux Kernelにパストラバーサルの脆弱性が発見
複数のバージョンで情報取得や改ざんのリスク
ベンダーから正式な対策パッチが公開

Linux Kernelのパストラバーサル脆弱性に対する対応

Linux Kernelにおいて重大な脆弱性が発見され、複数のバージョンに影響を与えることが2024年10月24日に公開された。Linux Kernel 3.7以上から6.11.2未満の広範なバージョンで確認されたパストラバーサル脆弱性は、CVSSスコア7.8の重要度で評価されており、情報漏洩や改ざんのリスクが指摘されている。^[1]

攻撃者がローカル環境から低い特権レベルで実行可能な攻撃手法であり、利用者の関与なしに悪用される可能性が示唆されている。影響を受けるシステムでは、機密情報の取得や改ざん、さらにはDoS攻撃による可用性の低下などの深刻な被害が想定されるだろう。

対策としてベンダーから複数のパッチが公開されており、firmware_loaderのパストラバーサル対策が実装された。影響を受けるバージョンのユーザーは、Kernel.orgが提供する修正パッチを適用することで、パストラバーサルの脆弱性から保護されることになるだろう。

Linux Kernel脆弱性の影響範囲まとめ

項目	詳細
影響を受けるバージョン	Linux Kernel 3.7以上6.11.2未満の複数バージョン
脆弱性の種類	パストラバーサル(CWE-22)
CVSSスコア	7.8(重要)
攻撃条件	ローカル環境、低い特権レベル、利用者関与不要
想定される影響	情報取得、情報改ざん、サービス運用妨害(DoS)

パストラバーサルについて

パストラバーサルとは、Webアプリケーションやシステムにおけるセキュリティ上の脆弱性の一つで、攻撃者が意図的にファイルパスを操作して本来アクセスできないファイルやディレクトリにアクセスする手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

相対パスや絶対パスを使用して任意のファイルにアクセス
システムの重要なファイルの閲覧や改ざんが可能
ディレクトリトラバーサルとも呼ばれる一般的な脆弱性

Linux Kernelで発見されたパストラバーサル脆弱性は、firmware_loaderコンポーネントに関連しており、CVSSスコア7.8と高い深刻度で評価されている。攻撃者がローカル環境から低い特権レベルで実行可能であり、利用者の関与なしに攻撃を仕掛けることができるため、情報セキュリティ上の大きな脅威となっているのだ。