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【CVE-2024-10464】Mozillaブラウザのhistory APIに脆弱性、DoS攻撃のリスクに対応完了

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Mozilla製品に深刻なDoS脆弱性が発見される
  • Firefox 132、Firefox ESR 128.4で修正済み
  • Thunderbird 128.4、132でも対応完了

Mozillaブラウザのhistory APIに関する脆弱性

MozillaはFirefoxやThunderbirdなどの主要製品において、history APIに関する重大な脆弱性【CVE-2024-10464】を2024年10月29日に公開した。この脆弱性は、history interfaceの属性に対する繰り返しの書き込みによってDoS(サービス拒否)状態を引き起こす可能性があることが判明している。[1]

この脆弱性に対応するため、MozillaはFirefox 132、Firefox ESR 128.4、Thunderbird 128.4、Thunderbird 132の各バージョンでhistory APIにレート制限を導入する対策を実施した。CISAによる評価では、この脆弱性の攻撃自動化が可能であり、技術的な影響は部分的とされている。

CVSSスコアは7.5(High)と評価されており、攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは低く、特権レベルや利用者の関与も不要とされている。影響範囲は単一スコープで、機密性や完全性への影響はないものの、可用性への影響が高いとされているのだ。

影響を受けるMozilla製品とバージョン

製品名 影響を受けるバージョン
Firefox 132より前のバージョン
Firefox ESR 128.4より前のバージョン
Thunderbird 128.4および132より前のバージョン
深刻度(CVSS) 7.5(High)
脆弱性の種類 DoS(サービス拒否)
対策方法 最新バージョンへのアップデート

DoS攻撃について

DoS攻撃とは、Denial of Service(サービス拒否)の略称で、システムやネットワークのリソースを枯渇させることでサービスの提供を妨害する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • システムやネットワークの正常な動作を妨害
  • 大量のリクエストやデータ処理による負荷増大
  • サービスの可用性に重大な影響を及ぼす

今回のMozilla製品における脆弱性は、history interfaceの属性に対する繰り返しの書き込み操作によってDoS状態を引き起こすことが可能となっている。この問題に対し、Mozillaはhistory APIにレート制限を導入することで、悪意のある大量の書き込み操作を防止し、サービスの可用性を確保する対策を講じた。

Mozillaブラウザのhistory API脆弱性に関する考察

MozillaによるDoS脆弱性への対応は、history APIにレート制限を導入するという比較的シンプルな解決策を選択した点が評価できる。ブラウザのhistory機能は基本的なWebブラウジング体験に関わる重要な機能であり、セキュリティと利便性のバランスを考慮した適切な判断だったと言えるだろう。

一方で、今回のような基本的なAPIに対する攻撃の可能性が見過ごされていた点は、APIセキュリティの観点から課題として挙げられる。今後は、新機能の追加や既存機能の改修時には、DoS攻撃のリスク評価をより慎重に行う必要があるだろう。

将来的には、レート制限だけでなく、より高度な異常検知やアクセス制御の仕組みを導入することも検討に値する。Webブラウザのセキュリティ強化は継続的な課題であり、攻撃手法の進化に合わせた対策の見直しが重要になってくるはずだ。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10464, (参照 24-11-07).

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