セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-07

【CVE-2024-10736】Free Exam Hall Seating Management System 1.0でSQLインジェクションの脆弱性が発見、早急な対応が必要な状態に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Free Exam Hall Seating Management Systemにクリティカルな脆弱性
• student.phpファイルにSQLインジェクションの脆弱性
• 【CVE-2024-10736】として特定された脆弱性情報が公開

Codezips Free Exam Hall Seating Management System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

Codezips社のFree Exam Hall Seating Management System 1.0において、student.phpファイルに重大な脆弱性が2024年11月3日に公開された。この脆弱性は【CVE-2024-10736】として識別されており、emailパラメータの処理においてSQLインジェクションが可能となっているため、リモートからの攻撃が実行できる状態となっている。^[1]

この脆弱性はCWE-89（SQLインジェクション）に分類されており、CVSS 4.0では基本スコア6.9（MEDIUM）、CVSS 3.1および3.0では7.3（HIGH）と評価されている。脆弱性情報は既に公開されており、攻撃コードも入手可能な状態となっているため、早急な対応が必要だ。

VulDBによって報告されたこの脆弱性は、認証なしでリモートから攻撃可能であることが特徴となっている。SSVCの評価によると、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であり、技術的な影響は部分的とされているため、システムのセキュリティに深刻な影響を及ぼす可能性が高いだろう。

CVSSスコアと影響範囲まとめ

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのセキュリティ上の脆弱性の一つで、データベースに対する不正な操作を可能にする攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• データベースの内容を不正に閲覧・改ざんが可能
• 認証をバイパスしてアクセス権限を取得可能

SQLインジェクションの脆弱性が存在すると、攻撃者はデータベースに対して任意のSQLコマンドを実行することが可能となり、機密情報の漏洩やデータの改ざんなどの重大な被害につながる可能性がある。Free Exam Hall Seating Management Systemの場合、student.phpのemailパラメータにおいてSQLインジェクションが可能となっており、システム全体のセキュリティが危険にさらされる状況となっている。

Free Exam Hall Seating Management Systemの脆弱性に関する考察

Free Exam Hall Seating Management Systemにおける最も深刻な問題点は、基本的なセキュリティ対策であるSQLインジェクション対策が実装されていない点にある。教育機関で使用されることを想定したシステムにおいて、学生の個人情報が漏洩するリスクは非常に重大であり、早急な対策が必要となるだろう。

この脆弱性に対する短期的な解決策としては、プリペアドステートメントやエスケープ処理の実装が考えられる。長期的には入力値のバリデーションやセキュアコーディングガイドラインの策定など、包括的なセキュリティフレームワークの導入が重要となるだろう。

今後は定期的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施が望まれる。特に教育機関向けシステムにおいては、GDPR等のプライバシー規制への準拠も考慮に入れた、より堅牢なセキュリティ体制の構築が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10736, (参照 24-11-07).

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