【CVE-2024-10491】Expressのresponse.links関数に重大な脆弱性、Link headerの不適切な処理によりリソース挿入が可能に
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記事の要約
- Expressの重大な脆弱性【CVE-2024-10491】が発見
- response.links関数での任意のリソース挿入が可能に
- Link headerの不適切な処理による危険性が判明
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Expressのresponse.links関数における脆弱性
2024年10月29日、HeroDevsはExpressのresponse.links関数に関する重大な脆弱性【CVE-2024-10491】を公開した。この脆弱性は不適切なデータが使用された際にLink headerへの任意のリソース挿入を可能にし、特に動的パラメータを使用する場合に深刻な影響を及ぼす可能性が高いことが判明している。[1]
この脆弱性はExpress 3.0.0-alpha1から3.21.2までのバージョンに影響を与えることが確認されており、Link headerの値における特殊文字の不適切な処理が原因となっている。具体的には「,」「;」「<>」などの文字を組み合わせることで悪意のあるリソースを読み込ませることが可能となるのだ。
CVSSスコアは4.0(MEDIUM)と評価されており、攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは高いとされている。また特権レベルは不要だがシステムへの影響は限定的であり、機密性への影響は低く完全性や可用性への影響は確認されていない。
Express脆弱性の影響範囲まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
影響を受けるバージョン | Express 3.0.0-alpha1から3.21.2 |
CVSSスコア | 4.0(MEDIUM) |
脆弱性の種類 | CWE-74(インジェクション) |
攻撃の前提条件 | 特権レベル不要、攻撃条件の複雑さは高い |
影響範囲 | 機密性への影響は低く、完全性と可用性への影響なし |
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インジェクション攻撃について
インジェクション攻撃とは、アプリケーションに悪意のあるコードやデータを注入し、予期しない動作を引き起こす攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 入力値の不適切な検証や無害化処理の欠如を悪用
- システムコマンドやデータベースクエリの改ざんが可能
- 機密情報の漏洩や権限昇格などの深刻な被害を引き起こす
今回のExpressの脆弱性では、Link headerの値における特殊文字の不適切な処理が原因となっている。response.links関数を使用する際に動的パラメータを適切にサニタイズせずに使用すると、悪意のあるリソースを強制的に読み込ませることが可能となるのだ。
Express脆弱性に関する考察
Expressの脆弱性対策として、入力値のサニタイズ処理の強化とLink headerの生成ロジックの見直しが不可欠となっている。特にresponse.links関数を使用する際は、動的パラメータの扱いに細心の注意を払い、特殊文字のエスケープ処理を徹底することが重要だ。
今後は同様の脆弱性を防ぐため、HTTPヘッダー操作に関するセキュリティガイドラインの整備が求められる。また開発者コミュニティと協力し、セキュリティテストの強化や脆弱性報告の体制を整えることで、より安全なフレームワークの実現を目指す必要があるだろう。
長期的な観点からは、Expressの次期メジャーバージョンでヘッダー操作のAPIを見直し、よりセキュアなデフォルト設定の採用を検討すべきだ。セキュリティと開発者の利便性のバランスを取りながら、フレームワークの進化を続けることが重要となる。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10491, (参照 24-11-09).
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