セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-09

【CVE-2024-10805】code-projects University Event Management System 1.0でSQL injection脆弱性が発見、教育機関のデータセキュリティに警鐘

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• code-projects University Event Management SystemでSQL injection脆弱性を確認
• doedit.phpファイルのid引数に深刻な影響
• CWE-89として分類された脆弱性の対策が必要

code-projects University Event Management System 1.0のSQL injection脆弱性

code-projects University Event Management System 1.0のdoedit.phpファイルにおいて、重大なSQL injection脆弱性が2024年11月4日に公開された。この脆弱性は【CVE-2024-10805】として識別されており、CWE-89（SQL Injection）、CWE-74（Injection）、CWE-707（Improper Neutralization）に分類される深刻な問題となっている。^[1]

この脆弱性の深刻度はCVSS v4.0で5.3（MEDIUM）、CVSS v3.1で6.3（MEDIUM）と評価されており、リモートからの攻撃が可能な状態となっている。攻撃者は特別な権限を必要とせずにシステムに対して悪意のある操作を実行できる可能性があるため、早急な対応が求められる。

VulDBのユーザーであるyhcyhc981によって報告されたこの脆弱性は、既に公開されており、攻撃コードが利用可能な状態となっている。脆弱性の影響を受けるのはid引数を含むdoedit.phpファイルの特定の部分であり、他のパラメータにも同様の問題が存在する可能性が指摘されている。

code-projects University Event Management System 1.0の脆弱性詳細

SQL injectionについて

SQL injectionとは、Webアプリケーションのセキュリティ上の脆弱性を突いて、不正なSQLを実行する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する深刻な脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩のリスクが高い
• 適切なパラメータのサニタイズ処理で防止可能

今回のcode-projects University Event Management System 1.0における脆弱性は、doedit.phpファイルのid引数に対するSQL injectionの問題として報告されている。この種の脆弱性は攻撃者によってデータベースの不正な操作や情報の窃取に悪用される可能性があるため、開発者は入力値の適切な検証とエスケープ処理を実装する必要性が高い。

code-projects University Event Management System 1.0の脆弱性に関する考察

University Event Management Systemにおける今回の脆弱性は、教育機関で使用されるシステムであることから、学生や教職員の個人情報が危険にさらされる可能性があり、特に注意が必要である。システム管理者は早急にアップデートやパッチ適用を検討し、一時的な対策として WAF などでの防御も考慮に入れるべきだろう。

今後の課題として、同様の教育機関向けシステムにおけるセキュリティ監査の強化と、定期的な脆弱性診断の実施が重要になってくる。特にオープンソースのプロジェクトでは、コミュニティによる継続的なセキュリティレビューと、脆弱性報告システムの整備が不可欠だ。

長期的な視点では、開発者向けのセキュリティトレーニングの充実や、セキュアコーディングガイドラインの整備が必要となる。システムの安全性を確保するためには、開発段階からセキュリティを意識した設計と実装を行うことが重要である。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10805, (参照 24-11-09).

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