JR西日本、JR東海、近鉄が京都駅でAI案内システムの実証実験を開始、QRコード読取式で多言語対応を実現

text: XEXEQ編集部

記事の要約

JR西日本、JR東海、近鉄が京都駅で実証実験
ユーザデバイス操作型AI案内システムを導入
QRコード読取で多言語対応の案内を提供

京都駅におけるAI案内システムの実証実験開始

JR西日本、JR東海、近畿日本鉄道の3社は2024年8月6日から京都駅において、ユーザデバイス操作型（QR読取式）AI案内システムの共同実証実験を開始すると発表した。この実証実験は、増加傾向にある京都駅の乗降客数に対応し、関西・西日本の玄関口としてより安全・安心・快適な駅環境を提供することを目指している。^[1]

新システムは、設置された画面やポスターに表示されるQRコードをスマートフォンで読み取ることで利用可能だ。利用者は自身のデバイスで様々な言語による質問を入力し、AI案内システムからの回答を得ることができる。この方式により、システム設置場所付近の混雑を避けつつ、多くの利用者にサービスを提供できる利点がある。

実証実験の期間は2024年12月6日までを予定しており、得られた結果は今後のAI機能向上や案内業務の改善に活用される。対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語など多岐にわたり、乗換案内や駅構内、周辺施設の案内など幅広い情報提供が可能となっている。

京都駅AI案内システムの実証実験概要

	JR西日本	JR東海	近鉄
設置場所	中央改札口、西口、地下東口改札	新幹線中央口、新幹線八条口	近鉄改札付近
システム種類	ポスター型	ポスター型、筐体型	ポスター型
稼働時間	5時30分〜23時45分	5時30分〜23時45分	5時30分〜23時45分

京都駅AI案内システムに関する考察

今後の課題として、AI案内システムの精度向上が挙げられる。多言語対応や複雑な乗換案内において、AIの回答が不正確または不適切である可能性があり、利用者の混乱を招く恐れがある。また、システムの安定性も重要な課題となるだろう。大量のアクセスや予期せぬシステムエラーに対する対策が必要不可欠だ。

新機能としては、リアルタイムの混雑情報提供や、個人の移動履歴に基づいたパーソナライズされた案内が期待される。さらに、視覚障がい者や聴覚障がい者向けの専用機能の追加も検討すべきだ。バリアフリー対応の強化により、より多くの利用者にとって便利なシステムとなるだろう。

長期的には、このAI案内システムが単なる情報提供ツールを超えて、駅全体のスマート化を牽引する存在となることが期待される。例えば、利用者の動線データを分析し、駅構内の設備配置や案内表示の最適化に活用することができる。また、緊急時の避難誘導システムとの連携など、安全性向上にも貢献する可能性を秘めている。

参考サイト

^ JR東日本. 「JR 西日本と JR 東海、近鉄が京都駅にて「ユーザデバイス操作型（QR コード読取式）AI 案内システム」の共同実証実験を実施」. https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240802_00_press_AIsystem_kyotoeki_1.pdf, (参照 24-08-04).

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