セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-15

【CVE-2024-10988】E-Health Care System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性が発見、医療情報漏洩のリスクが深刻化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• E-Health Care System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• doctor_login.phpファイルのemailパラメータに影響
• リモートから攻撃実行の可能性があり緊急対応が必要

E-Health Care System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

2024年11月8日、code-projects E-Health Care System 1.0のdoctor_login.phpファイルにSQLインジェクションの脆弱性が発見され、VulDBによって公開された。この脆弱性は【CVE-2024-10988】として識別されており、emailパラメータの操作によってSQLインジェクション攻撃が可能になることが判明している。^[1]

CWEによる脆弱性タイプはSQLインジェクション（CWE-89）とインジェクション（CWE-74）に分類されており、CVSSスコアは最大で7.5を記録している。リモートからの攻撃が可能であり、認証を必要としないため深刻度は高いと評価されているのだ。

exploit情報はすでに公開されており、攻撃者による悪用のリスクが高まっている状況にある。SSVCの評価では攻撃の自動化が可能とされており、システムへの部分的な影響が想定されることから、早急な対策が求められている。

E-Health Care System 1.0の脆弱性詳細

脆弱性の詳細はこちら

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、悪意のあるSQLコードを入力値として注入する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データベースの不正な操作や情報漏洩が可能
• 入力値の検証が不十分な場合に発生
• 認証バイパスやデータの改ざんにつながる可能性

E-Health Care System 1.0の脆弱性は、doctor_login.phpファイルのemailパラメータに対するSQLインジェクション攻撃が可能な状態となっている。CWE-89として分類されるこの脆弱性は、データベースへの不正アクセスやシステム全体のセキュリティを脅かす可能性があるため、早急な対策が必要とされている。

E-Health Care System 1.0の脆弱性に関する考察

医療システムにおけるSQLインジェクション脆弱性は、患者の個人情報や医療記録など機密性の高いデータへの不正アクセスにつながる可能性があり、深刻な問題となっている。特にE-Health Care Systemは医療機関で使用されることを想定したシステムであるため、情報漏洩や改ざんのリスクは医療サービスの信頼性に大きな影響を与える可能性があるだろう。

今後は入力値のバリデーション強化やプリペアドステートメントの採用など、SQLインジェクション対策の基本的な防御機構の実装が不可欠である。また、定期的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施により、新たな脆弱性の早期発見と対策が求められるだろう。

医療システムのセキュリティ強化は、患者のプライバシー保護や医療サービスの質の維持に直結する重要な課題である。今回の脆弱性を教訓に、開発段階からセキュリティを考慮したシステム設計やコーディングプラクティスの導入が望まれるのだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10988, (参照 24-11-15).

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