セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-15

【CVE-2024-10998】1000 Projects Bookstore Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性が発見、緊急の対応が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Bookstore Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• process_category_add.phpファイルで深刻な脆弱性が発見
• CVSSスコア7.3でHigh評価の重要度に分類

1000 Projects Bookstore Management System 1.0の脆弱性

1000 ProjectsのBookstore Management System 1.0において、管理者用ファイルprocess_category_add.phpに重大な脆弱性が2024年11月8日に公開された。この脆弱性は【CVE-2024-10998】として識別されており、cat引数に対するSQLインジェクションが可能であることが判明している。^[1]

VulDBによると、この脆弱性はCWE-89（SQLインジェクション）とCWE-74（インジェクション）に分類され、リモートからの攻撃が可能であることが指摘されている。CVSSスコアは3.1および3.0ともに7.3（High）と評価され、認証なしでの攻撃が可能な状態だ。

セキュリティ研究者のsmileeeeによって発見されたこの脆弱性は、既に一般に公開されており、攻撃コードが利用可能な状態となっている。SSVCの評価では、自動化された攻撃が可能であり、技術的な影響は部分的と判断されているのだ。

Bookstore Management System 1.0の脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、悪意のあるSQLコードを注入できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データベースの不正操作や情報漏洩が可能
• 入力値の検証不足が主な原因
• 認証回避やデータ改ざんのリスクが存在

Bookstore Management System 1.0のprocess_category_add.phpにおける脆弱性は、cat引数に対する入力検証が不十分であることが原因となっている。この脆弱性を利用することで、攻撃者は認証なしでリモートからデータベースへの不正アクセスが可能となり、システム全体のセキュリティが脅かされる状態となっているのだ。

Bookstore Management System 1.0の脆弱性に関する考察

1000 ProjectsのBookstore Management System 1.0における脆弱性は、基本的なセキュリティ対策の欠如を浮き彫りにしている。特にPHPとMySQLを使用したWebアプリケーションでは、プリペアドステートメントやエスケープ処理などの基本的な対策が不可欠であり、これらの実装により脆弱性を事前に防ぐことが可能だったはずだ。

今後は、オープンソースプロジェクトにおけるセキュリティレビューの重要性が更に高まることが予想される。特にデータベース操作を含むWebアプリケーションでは、コードレビューやセキュリティテストの強化が必須となり、開発者コミュニティ全体でのセキュリティ意識の向上が求められるだろう。

また、継続的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施も重要な課題となってくる。オープンソースプロジェクトにおいても、商用製品と同様のセキュリティ品質が求められる時代となり、開発プロセスにおけるセキュリティ対策の組み込みが標準となることが期待されるのだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10998, (参照 24-11-15).

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