セキュリティ

SECURITY

公開：2024-11-15

【CVE-2024-49525】Adobe Substance3D - Painterに深刻な脆弱性、ユーザー権限でコード実行の可能性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Substance3D - Painter 10.1.0以前にバッファオーバーフロー脆弱性
• 悪意のあるファイルを開くと任意のコード実行が可能に
• CVSSスコア7.8の深刻な脆弱性として評価

Adobe Substance3D - Painter 10.1.0のバッファオーバーフロー脆弱性

Adobeは2024年11月12日、3Dデザインツール「Substance3D - Painter」にヒープベースのバッファオーバーフロー脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性は【CVE-2024-49525】として識別されており、バージョン10.1.0以前のすべてのバージョンに影響を及ぼすことが判明している。^[1]

この脆弱性を悪用された場合、攻撃者は現在のユーザーコンテキストで任意のコードを実行する可能性があることが確認されている。攻撃の成功には被害者が悪意のあるファイルを開く必要があり、ユーザーの操作を必要とする特徴を持つことが明らかになった。

CVSSスコアは7.8と高い深刻度で評価されており、機密性・完全性・可用性のすべてで高い影響度が示されている。攻撃の条件としてはローカルでの攻撃が必要とされ、特権は不要だが、ユーザーインタラクションを必要とする特徴を持つことが報告されている。

Substance3D - Painterの脆弱性詳細

脆弱性の詳細はこちら

ヒープベースのバッファオーバーフローについて

ヒープベースのバッファオーバーフローとは、メモリ管理における重大な脆弱性の一種を指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• プログラムのヒープ領域でメモリ境界を超えた書き込みが発生
• メモリ破壊や情報漏洩のリスクが存在
• 攻撃者による任意のコード実行が可能

Substance3D - Painterの脆弱性では、このヒープベースのバッファオーバーフローを悪用することで、攻撃者が現在のユーザー権限でコードを実行できる可能性がある。この攻撃を成功させるには悪意のあるファイルを開く必要があり、ユーザーの操作を必要とする特徴を持っている。

Substance3D - Painterの脆弱性に関する考察

Adobe製品の脆弱性は常にクリエイターやデザイナーに大きな影響を与える可能性があり、今回のSubstance3D - Painterの脆弱性も例外ではない。特にヒープベースのバッファオーバーフローは、メモリ管理の不備を突いた攻撃であり、ユーザー権限でコードが実行可能となる危険性を孕んでいるため、早急な対応が求められるだろう。

今後の課題として、3Dデザインツールの複雑化に伴うセキュリティリスクの増大が予想される。特に、外部ファイルの読み込みやプラグインの利用など、ユーザーインタラクションを必要とする機能においては、より厳密なセキュリティチェックの実装が必要になってくるだろう。

セキュリティアップデートの迅速な適用はもちろんだが、ユーザー側でも不審なファイルを開かないなどの基本的な対策を徹底する必要がある。Adobeには継続的なセキュリティ監査とパッチ提供が望まれ、特に3D関連ツールのセキュリティ強化に注力することが期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-49525, (参照 24-11-15).

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